JSPは朝安のあと切り返す、通期業績予想を減額したが下期に期待強い

■米中貿易交渉の進展などで同社製品の需要をあと押しする環境が改善

JSP<7942>(東1)は10月30日、朝方の25円安(1846円)を下値に切り返し、一時32円高(1903円)まで上げて出直りを強めている。29日に第2四半期決算と3月通期予想の減額修正を発表し、取引開始直後は軟調だったが、次第に見直される展開になった。

 緩衝材・発泡材の大手で、この第2四半期累計期間(2019年4~9月)は国内で食品・水産分野などでの需要低迷の影響により、食品容器用発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」、発泡性ポリスチレン「スチロダイア」の売上高が減少、海外では、特に北米における自動車部品・平板緩衝材向けの発泡ポリプロピレン「ピーブロック」が低調に推移。3月通期の連結営業利益の見通しを従来予想比26.4%引き下げて53.0億円(前期比では3.3%減)とし、親会社株主に帰属する当期純利益は同じく22.7%引き下げて42.0億円(同2.5%減)とした。

 ただ、足元は、懸案だった米中貿易交渉が進展する可能性をみせ、米国株式もS&P500種株価指数が10月28日に過去最高値に進むなど、同社製品の需要に関わる景気敏感業種を取り巻く環境が好転する兆しが出ている。(HC)

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