帝京大学と明治、カカオハスクに高濃度セラミドを発見、抽出コスト低減と環境負荷軽減に期待

■ピーナッツ・大豆・コーヒー豆種皮を上回る含有量を確認

 帝京大学は2月26日、明治ホールディングス<2269>(東証プライム)傘下の明治との共同研究により、発酵したカカオ豆の種皮(カカオハスク)に高価な素材であるセラミドが高濃度(0.14%以上)含まれていることを発見したと発表した。これまで有効活用されてこなかった未活用部位の高付加価値化につながる成果であり、持続可能なカカオ生産への貢献が期待される。研究成果は2026年1月27日付で学術誌「Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry」に掲載された。

■美容系チョコレート「カカオボーテ」に応用、産学連携で実用化推進

 植物由来セラミドは化粧品や健康食品に広く用いられるが、一般に総含有量は0.02~0.04%と低く、抽出・精製コストが高いことが課題であった。今回、カカオハスクには遊離セラミドとグルコシルセラミドを合わせた総量が0.14%以上含まれ、特にヒトの皮膚と同構造のヒト型遊離セラミド(t18:0-h24:0)が466.6μg/gと高濃度で存在することを確認した。

 さらに、ピーナッツ、大豆、コーヒー豆の種皮と比較しても、カカオハスクの総セラミド量は最も多く、特に遊離セラミド量が極めて多いことが示された。赤道直下で生育するカカオ豆が、病原菌から種子を守るバリア機能としてセラミドを多く含有している可能性も示唆された。高濃度であることから、素材としての抽出・精製コストの大幅低減と環境負荷軽減が見込まれる。

 同研究では、LC-ESI-MS/MSを用いた植物セラミドの新たな分析定量法を活用し、カカオ各部位の遊離セラミドおよびグルコシルセラミドを定量した。同成果を踏まえ、明治はカカオハスク由来セラミドを用いた美容系チョコレート「カカオボーテ」を2025年9月に発売している。今後はセラミド高含有の要因や生理的役割の解明を進め、素材活用の可能性をさらに広げる方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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