ティムコの19年11月期の業績は低迷したが、今期20年11月期は増収増益でV字回復を見込む

■フィッシング事業では夏以降の度重なる台風の到来で、釣り場環境が悪化

 ティムコ<7501>(JQS)の19年11月期は、天候不順の影響などもあり、業績は低迷したが、今期20年11月期は増収増益でV字回復を見込む。

 ちなみに、19年11月期業績は、売上高29億24百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益△04百万円(前年同期43百万円)、経常利益01百万円(前年同期比96.5%減)、純利益△13百万円(前年同期31百万円)と減収減益であった。

 赤字決算となったが、配当については従来通り12円を実施。

 フィッシング事業に関しては、ロッド(釣竿)等に代表される高単価商品の販売が進まなかったのに加え、商品入荷時期の変動の影響や、夏以降の度重なる台風等により釣り場環境が悪化し、売上高は大きく低迷した。また、フライ用品に関しては、早期実施した新製品投入や動画配信等のプロモーション効果により、国内における販売は堅調に推移した一方、対米向けの輸出が低迷したことから、売上高は前期を割り込んだ。その結果、フィッシング事業の売上高は、8億24百万円(前年同期比8.5%減)、(セグメント利益)は87百万円(同24.7%減)となった。

 アウトドア事業に関しては、前年同時期に比べて暖冬傾向となった反動も加わり、ジャケット等の防寒重衣料の販売が低調に推移した。また、春夏物に関しては、インターネットを活用したプロモーションにも注力したが、春夏季における気温低下等の影響や、秋季の台風等による天候不順も加わり全般に消費が停滞した。 その結果、アウトドア事業の売上高は20億72百万円(同0.5%増)となったが、販売費及び一般管理費が増加したことで、セグメント利益は1億34百万円(同8.8%減)であった。

 その他売上高は27百万円(同14.3%減)、セグメント利益は20百万円(同19.1%減)。

 以上のように、早期の新製品投入や、インターネットを活用したプロモーション等で、効果を上げた面もあったが、天候の影響、特に台風の影響、輸出の不振等で減収減益という結果となった。

 今期20年11月期については、規模の拡大よりも内容の充実に重点を置き、着実な収益の向上に努める方針。まず、フィッシング事業では、今後も釣り人口の裾野拡大に寄与しながら、ブランド力の強化とネット活用の取り組みにより収益性の向上に努める。アウトドア事業に関しては、アウトドア衣料ブランド「フォックスファイヤー」の商品力強化とともに、引き続き直営店舗「フォックスファイヤーストア」の収益性向上に努めるとしている。

 20年11月期業績予想は、売上高32億21百万円(前期比10.1%増)、営業利益42百万円(前期△04百万円)、経常利益48百万円(同01百万円)、純利益30百万円(同△13百万円)を見込んでいる。

 配当については、前期と同じ12円を予定している。配当性向は99.1%となる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る