シナネンHDが新事業として韓国の大型陸上風力発電事業に参画

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■2020年中に着工し21年度下期中に商業運転開始を予定

 シナネンホールディングス(シナネンHD)<8132>(東1)は5月29日の夕方、新事業として主要事業子会社シナネンによる韓国での大型陸上風力発電事業への参画を発表した。一連の許認可を取得後、2020年中の着工と2021年度下期中の商業運転開始を予定している。

■既存事業はシェア拡大を進め新事業は海外の再生可能エネ事業などを推進

 国内では、すでに大型太陽光発電事業に取り組んでいるが、今年度からの新たな中期計画「第2次中期経営計画」(2020年度から22年度)などで、新たな事業の柱として海外での再生可能エネルギー事業の参画検討を進めており、その一環として、韓国での陸上風力発電事業の展開について各方面と協議を重ね、このたび本格的に事業参画することとした。

■20年3月期の連結業績は営業利益が38.5%増加し純利益は88.2%増加

 再生可能エネルギーの普及は、韓国でも国策として進められており、シナネンは、すでに発電事業権を保有する韓国企業の株式を段階的に取得している。出資する企業の会社名はBellsionPowerCo.,Ltd.(本社ソウル)で、資本金は199億KRW(17億5100万円相当、2020年5月29日現在)、出資比率はシナネン65.3%。発電出力(計画)は90MW相当、総事業費(計画)は2600億KRW(228億8000万円相当、同)。

 新たな中期計画では、既存事業についてはシェア拡大を進めるためM&Aなどを積極的に行い、同時に新規事業への取り組みも積極的に推進する。

 韓国での事業については、今後、本事業で得たノウハウにより、韓国内の他の大型風力発電事業への参画を推進する計画だ。さらに、シナネンの国内外における再生可能エネルギー事業を通じて事業ポートフォリオを変革し、持続的な成長を実現することで、「グローバルエネルギサービス企業グループへの進化」を加速させていく計画だ。

 同時に発表した20年3月期の連結業績は、事業の選択と集中を進めた結果、V字型の大幅増益となった。売上高は選択と集中の結果、前期比3.1%減の2370億3600万円だったが、営業利益は同38.5%増の24億5400万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、子会社による保険事業の売却、不動産の売却のほか、政策保有株式の売却による特別利益も計上した結果、同88.2%増加して29億8900万円となった。(HC)

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