寿スピリッツは悪材料の織り込み完了、2Q以降の緩やかな売上回復を期待

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 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期第1四半期は新型コロナウイルスが直撃(売上高概算74.8%減)したが、第2四半期以降の緩やかな売上回復を期待したい。株価は軟調展開で3月の年初来安値に接近しているが、悪材料の織り込みが完了して反発を期待したい。なお7月30日に第1四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期1Qは新型コロナウイルスの影響が直撃

 21年3月期の連結業績・配当予想は未定としている。7月9日に発表した第1四半期の売上高概算は前年同期比74.8%減の26億81百万円だった。海外子会社除く月別売上は4月が82.4%減、5月が79.0%減、6月が61.5%減だった。

 第1四半期は新型コロナウイルスによる外出自粛や臨時休業の影響が直撃したが、第2四半期以降は緩やかに回復に向かうだろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は悪材料の織り込み完了

 株価は軟調展開で3月の年初来安値に接近しているが、悪材料の織り込みが完了して反発を期待したい。7月21日の終値は4190円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約6.2倍、時価総額は約1304億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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