ピックルスコーポレーションは上値試す、21年2月期利益と配当を上方修正

(決算速報)
 ピックルスコーポレーション<2925>(東1)は12月29日の取引時間終了後に21年2月期第3四半期累計の連結業績を発表した。巣ごもり消費も寄与して大幅増収増益だった。そして通期利益予想と配当予想を上方修正した。さらに通期利益は3回目の上振れの可能性がありそうだ。収益拡大基調だろう。株価は9月の上場来高値に接近している。上値を試す展開を期待したい。

■21年2月期3Q累計大幅増収増益、通期は利益・配当を上方修正

 12月29日発表した21年2月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比12.1%増の352億16百万円で、営業利益が45.8%増の22億93百万円、経常利益が41.7%増の23億84百万円、純利益が39.9%増の16億16百万円だった。

 大幅増収増益だった。売上面では、新型コロナウイルスに伴う巣ごもり消費に加えて、健康志向の高まりを背景に乳酸菌を含む食品としてキムチがテレビ番組で取り上げられたことも寄与した。利益面では、春先の低温や夏場の長雨・猛暑で一時的に原料野菜価格が高騰する場面もあったが、秋以降は仕入価格が安定し、増収効果や生産効率化効果も寄与した。

 通期予想は売上高を据え置き、利益を上方修正(9月25日に続いて2回目)して売上高が20年2月期比8.7%増の450億円、営業利益が33.6%増の25億円、経常利益が31.8%増の26億円、純利益が39.5%増の18億円とした。配当予想も期末5円上方修正して、20年2月期比5円増配の35円(期末一括)とした。

 販売が好調に推移し、20年10月開始の外食・小売「OH!!!発酵・健康・食の魔法!!!」関連費用の増加を吸収する。生産効率化効果なども寄与して、各利益は従来予想を上回る見込みだ。

 修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が78.3%、営業利益が91.7%と高水準である。新型コロナウイルス感染再拡大で年末年始の帰省・外出自粛の動きを強めていることもあり、通期利益は3回目の上振れの可能性がありそうだ。収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は9月の上場来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。12月29日の終値は3125円、時価総額は約201億円である。

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