システムサポートは21年6月期3Q累計大幅増益、通期利益予想を上方修正

(決算速報)
 システムサポート<4396>(東1)は5月13日の取引時間中に21年6月期第3四半期累計連結業績を発表した。需要が高水準に推移し、原価率改善も寄与して大幅増益だった。そして通期利益予想を上方修正した。収益拡大基調を期待したい。株価は上値を切り下げる形で軟調だ。上方修正に対しても反応薄だった。ただし地合い悪化が影響しただろう。好業績を見直して反発を期待したい。

■21年6月期3Q累計は原価率改善で大幅増益、通期利益予想を上方修正

 21年6月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比5.9%増の106億03百万円、営業利益が12.0%増の7億76百万円、経常利益が22.0%増の8億円、四半期純利益が33.8%増の5億39百万円だった。需要が高水準に推移し、原価率改善や販管費抑制も寄与して大幅増益だった。

 ソリューション事業は6.2%増収で9.2%増益だった。クラウドシステム(ServiceNow)導入などクラウドサービス利用支援分野の受注が好調だった。アウトソーシング事業は7.7%増収で10.6%増益だった。AI関連サービスを含むデータセンター業務が好調だった。プロダクト事業は5.5%減収で10.7%減益だった。前年の建て役者の大型カスタマイズ案件の反動で減収減益だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高32億77百万円で営業利益2億02百万円、第2四半期は売上高36億40百万円で営業利益3億06百万円、第3四半期は売上高36億86百万円で営業利益2億68百万円だった。

 通期は利益を上方修正して売上高が20年6月期比7.2%増の143億42百万円、営業利益が12.4%増の8億48百万円、経常利益が21.6%増の8億66百万円、親会社株主帰属当期純利益が31.6%増の5億92百万円としている。配当予想(2月10日に期末10円上方修正)は、20年6月期比10円増配の20円(期末一括)としている。

 通期ベースでも需要が高水準に推移し、原価率改善や販管費抑制に加えて、営業外での助成金収入も寄与する見込みだ。収益拡大基調を期待したい。

■株価は好業績を見直し

 株価(20年6月1日付で株式2分割)は上値を切り下げる形で軟調だ。上方修正に対しても反応薄だった。ただし地合い悪化が影響しただろう。好業績を見直して反発を期待したい。5月14日の終値は1394円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS57円48銭で算出)は約24倍、時価総額は約144億円である。

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