朝日ラバーは22年3月期1Q大幅増収で黒字転換、通期予想上方修正

(決算速報)
 朝日ラバー<5162>(JQ)は自動車内装LED照明光源カラーキャップを主力として、医療・ライフサイエンスや通信分野の拡大も推進している。8月6日の取引時間終了後に22年3月期第1四半期連結業績を発表した。自動車向けの需要回復などで大幅増収となり、各利益は黒字転換した。そして第2四半期累計および通期の連結業績予想を上方修正した。さらに再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は小幅レンジでモミ合う形だが調整一巡感を強めている。上方修正を評価して上放れを期待したい。

■22年3月期1Q黒字転換、通期上方修正、さらに再上振れの可能性

 22年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比25.7%増の17億97百万円、営業利益が78百万円の黒字(前年同期は27百万円の赤字)、経常利益が82百万円の黒字(同9百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が61百万円の黒字(同20百万円の赤字)だった。

 ASA COLOR LEDなど自動車向けゴム製品の需要が回復して大幅増収となり、各利益は黒字転換した。工業用ゴム事業は売上高が36.8%増の15億11百万円で営業利益(調整前)が1億34百万円(同4百万円)だった。医療・衛生用ゴム事業は売上高が11.9%減の2億86百万円で営業利益が47.6%減の24百万円だった。新型コロナ影響で在庫調整の動きが継続した。

 自動車向けゴム製品の需要が回復し、卓球ラケット用ラバーの受注も増加しているため、第2四半期累計および通期の連結業績予想を上方修正した。修正後の通期連結業績予想は、売上高が21年3月期比11.8%増の72億52百万円、営業利益が3億21百万円の黒字(21年3月期は92百万円の赤字)、経常利益が3億11百万円の黒字(同18百万円の黒字)、親会社株主帰属当期純利益が2.1倍の2億36百万円とした。配当予想は据え置いて10円増配の20円(期末一括)としている。

 原材料価格上昇が見込まれるが、売上増加および生産数量増加による生産効率向上などで吸収する見込みだ。なお不透明感を考慮して下期をやや保守的に想定しているため、さらに再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は小幅レンジでモミ合う形だが調整一巡感を強めている。上方修正を評価して上放れを期待したい。8月6日の終値は635円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS52円02銭で算出)は約12倍、時価総額は約29億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  2. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…
  3. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  4. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  5. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  6. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る