【注目セクター】情報・通信業はディフェンシブ性を発揮、騰勢を強めるか注目

■NTTやKDDI等が高値更新

 4月14日の東京株式市場では、情報・通信業は3営業日続伸し、前引け4,851.84+44.70(+0.93%)と上昇。5日につけた高値4,875.18をうかがう動きとなっている。

 この日同ポストでは、日本電信電話(NTT)<9432>(東証プライム)やKDDI<9433>(東証プライム)、SHIFT<3697>(東証プライム)、GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>(東証プライム)等15銘柄が年初来の高値更新と買われ、堅調に推移している。

 情報・通信業の銘柄は、コロナ禍において、企業のデジタルトランス12フォーメーション(DX)化が進み、これを支援するサービス等が伸びていることから、好業績が見込まれるうえ、自己資本比率が高く金利上昇にも強い銘柄も多く、ディフェンシブ性も見直され、買いが続いている。

 日本電信電話<9432>(東証プライム)においては、同社グループの再編で収益かさ上げとの期待感の高まりがその背景だが、安定的な成長持続を背景に前2022年3月期年間配当額は、11期連続での増配を予定し、今23年3月期も連続増配が観測されているうえ、自社株買いも過去10年毎年実施している株主還元が評価されている。

 また、8日は市場再編に伴うTOPIX構成銘柄の浮動株比率の見直しで、同社株に買い需要が発生するとの思惑も株価を刺激しているが、同社株においては、財務大臣が12億6,090万株(32.3%)保有する筆頭株主で浮動株数が12.0%と比較的低く、上値に戻り待ちの売りが少ないことから、足取りは軽くなっている。

 外部環境に不透明感があるゆえ、ディフェンシブ性を発揮していると思われるので、5月12日に予定されている2022年3月期本決算の発表を目安に押し目買い優位に上値を試す可能性はありそうだ。

 このほか、情報・通信業の銘柄群が一段と騰勢を強めるか市場の関心を集めるか注目したい。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る