【業績で見る株価】山下医科器械は割安水準にあり中期計画などに注目

業績でみる株価

■前期は逆境でも想定を大幅に上回る決算となり「底力」見せつける

山下医科器械<3022>(東1)は1800円前後で下値固めの展開となっており、29日は1777円(18円高)と堅調に推移した。2016年5月期の予想1株利益143.6円でのPERは12倍台になり、類似銘柄として、たとえば中四国が地盤のカワニシホールディングス(2689)の同25倍前後と比べて割安。PBRも0.7倍台になり、15年5月期末の1株純資産2302.2円に対して評価不足が目立っている。

九州地区で最大手の医療機器専門商社。前期・15年5月期の業績は減収減益だったものの、売上高が当初予想の約463億円を9%近く上回る503.1億円となり、営業利益も当初予想の2.3億円を大きく上回る5.4億円となった。売上高は2期続けて創業以来初となる500億円台を維持。競争激化などの中で全体に「底力」を感じさせる決算となった。

さる7月14日付けでは3ヵ年の中期経営計画(16年5月期~18年5月期)を発表した。前回の中期計画で達成した売上高500億円乗せ、かつ最高益などの成果を踏まえ、新たなパナソニックヘルスケアとの合弁会社メディコムネットワークス九州(出資比率はパナソニックヘルスケア51%、山下医科器械49%)の活動開始や、建設中の新物流センター(長崎県諫早市)が16年秋に稼働する予定であることなどが寄与し、計画の最終年度である15年5月期には連結売上高580億円(15年5月期比15.3%増)、経常利益8.5億円(同じく38.0%増)を計画する。

パナソニックヘルスケアとの合弁会社では、医療IT分野におけるシェア拡大などに向けた活動がより機動的に展開できるようになる見込みだ。また、新物流センターの稼働後は、現在の佐賀県鳥栖市のセンターとともに2カ所体制になり、配送の迅速化などに加えて安定した物流体制や災害時のバックアップ体制なども強化される。基盤事業の強化とともに、新規事業の創出に向けては、医療の世界が入院医療中心型から在宅医療や予防医療、介護サービスなどの分野に拡大する潮流を見据え、周辺事業への積極的な取り組みなどを推進する方針だ。

16年5月期は、こうした積極投資にかかわる先行費用や人材の積極採用などにより、連結営業利益、経常利益の見通しを前期比2.5%減としたが、売上高は2.9%増の517.7億円を見込み、純利益も2.1%増加する3.7億円を見込む。配当は期末に44円の見込み(前期比1円増配)とし、配当性向は31%。中期計画では、配当性向30%台を維持しながら「前期は32%だった自己資本比率の向上を図る方針」(山下尚登社長)とした。

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