加賀電子は上場来の高値を指向、第1四半期は減益だが大幅上振れ着地、岩井コスモ証券は目標株価を7500円に引き上げる

■事業環境は年央以降の需要回復が見込まれ更なる上振れの可能性

 加賀電子<8154>(東証プライム)は8月21日、6420円(60円高)まで上げた後も堅調に売買され、実質的な上場来の高値6660円(2023年7月3日、8月4日)に向けて出直る相場となっている。今期の業績見通しを減益としているため、このところの株価も高値圏で足場固めの感触だが、岩井コスモ証券は8月17日付のレポートで目標株価を前回予想から1700円引き上げて7500円に見直した。この投資判断では、第1四半期決算(2023年4~6月・連結)が会社計画を4割超上回ったことなどを挙げて評価しており、これを受けて再び注目が強まる相場になっている。

 加賀電子の連結業績は、前期(2023年3月期)に売上高、主な利益が最高を更新した。今期は半導体関連の取引先での一部在庫調整の動きなどにより、期初から減益の見通しとしているが、第1四半期決算(2023年4~6月・連結)の営業利益が69億94百万円となり、岩井コスモ証券のレポートは、前年同期比では28.8%減だが「会社計画49億円に対し20億94百万円の大幅上振れ」だったことなどを挙げた。通年の事業環境については、中国スマホの調整長期化」や半導体投資の減速などにより年前半は厳しいものの、自動車生産の正常化などにより年央以降での需要回復が見込まれるとし、会社計画からの更なる上振れに期待したいとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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