シナネンホールディングスは日本初認証バイオ炭の農地施用によるJ-クレジットを購入

■「炭」の活用によりCO2排出量を相殺し、新規事業も検討

 シナネンホールディングス<8132>(東証プライム)は、日本クルベジ協会(大阪府茨木市)が運営する「炭貯クラブ」において認証を受けた、バイオ炭の農地施用によるJ-クレジットの購入契約を締結したと発表した。

 バイオ炭はバイオマスの一種で、木や竹、もみ殻など、生物由来の資源を加熱し、炭化したものである。これを堆肥などと一緒に活用することで、農作物の栽培や農地の土壌改良に役立つとともに、植物が吸収したCO2を炭の中に閉じ込め、大気中への排出を抑える効果がある。2022年6月30日には、日本クルベジ協会が申請したバイオ炭の農地施用によって発生したCO2排出削減量247トンが、J-クレジット制度認証委員会により、バイオ炭の農地施用としては日本で初めてクレジット認証を受けた。

 同社は、総合エネルギーサービス企業グループとして、2050年度におけるカーボンニュートラルの達成に向けた取り組みの一環で、日本クルベジ協会が認証を受けた、CO2排出削減量10トンのバイオ炭によるクレジットを購入。今回のクレジット購入により、同社グループにおけるCO2排出量の相殺に加え、祖業の炭にも通ずるバイオ炭を活用した新規事業も検討していくとしている。

 また、同社は1927年の創業以来、現在では再生可能エネルギー事業、環境負荷の低い非エネルギー事業へも積極的に取り組んでいる。2022年6月には「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に対する賛同を表明し、賛同企業・団体などで構成される「TCFDコンソーシアム」に参画した。TCFDはG20からの要請を受け、金融安定理事会(FBS)が設立している。

 今後は、バイオ炭の活用も視野に入れて、社内外のCO2排出量の削減を積極的に進め、脱炭素社会の実現ならびに持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指す。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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