20日上場の南海化学は買い気配を上げ公開価格1740円の30%高(午前10時現在)

■1906年創業の化学品メーカー、電力料金などの不透明感を前提に業績予想

 4月20日新規上場となった南海化学<4040>(東証スタンダード)は買い気配で始まり、取引開始から1時間を経過した午前10時現在は2262円(公開価格1740円の30%高)で買い気配となっている。まだ初値はついていない。

 設立は1951年6月だが、1906年創業の化学品メーカーで、現在はさまざまな製品の基礎原料として使われる苛性ソーダや殺菌、消毒に使われる高度さらし粉をはじめとする「基礎化学品事業」、酢酸ナトリウム(食品用日持ち向上剤)、グルコサミンをはじめとする「機能化学品事業」、土壌殺菌剤として使われる農薬クロルピクリンをはじめとする「アグリ事業」、廃硫酸のリサイクルを中心とする「環境リサイクル事業」、及び塩の加工・販売に関する「各種塩事業」の5事業を展開している。

 化学品事業では、製造コストの大きな部分を占める塩と電力料金の価格上昇を巡る不透明感が例年になく顕著とし、特に電力料金は1年半前に比べ2倍となり、今後も上昇傾向としている。

 業績見通し(2023年3月期・連結、会社発表)は製造コストの増加を販売単価に転嫁する事を前提に、売上高を193.84億円(前期比11.2%増)、営業利益は7.34億円(同0.7%減)、経常利益は7.84億円(同9.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4.96億円(同7.4%増)を見込む。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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