科研製薬は開発医薬品「ART-001」第3相試験開始に関するマイルストンを達成

ビジネス 万年筆 メモ

■脈管奇形には、アンメットメディカルニーズに応える医薬品として期待

 科研製薬<4521>(東証プライム)は、同社と2021年12月に買収し同社の連結子会社となったARTham Therapeutics(以下「ARTham社」)並びに ARTham社のすべての株主及び新株予約権者(当時)合計18名との間で2021年 11月30日に締結した株式譲渡契約に関し、本日31日付で、同契約に定める「ART-001」に関する第3相試験の開始に係るマイルストン(以下「本マイルストン②」)の達成を確認したと発表した。

 低流速型脈管奇形(静脈奇形、リンパ管奇形(リンパ管腫)、クリッペル・トレノネー症候群)を有する患者を対象に「ART-001」の有効性及び安全性を検討した第2相試験は、2022年12月21日付「開発医薬品『ART-001』の第2相試験の結果について」及び2023年2月2日付「『ART-001』第2相試験結果の発表について-International Conference onVascular Anomalies 2023にて発表―」において公表されており、主要評価項目を達成した。今回、「ART-001」の国内における第3相試験を開始することとなり、同マイルストン②を達成する事となった。なお、具体的な達成条件等については、契約上、非開示である。

 ARTham社買収に係る株式譲渡契約及び同マイルストン②の概要については、2021年11月30日公表の「ARTham社買収に関するお知らせ」を参照。また、2023年4月12日付で達成した「ART-001」に関する第2相試験の成功に係るマイルストンについては、2023年4月12日公表の「『ART-001』第2相試験に関するマイルストン達成のお知らせ」を参照のこととしている。

 ART-001は経口投与可能なP13Kα(ホスファチジルイノシトール 3-キナーゼ α)阻害薬で、強力かつ選択的にP13Kαを阻害し、in vitroあるいはin vivoの病態モデルにおいて血管新生抑制作用を示した。対象疾患である脈管奇形には効果的な治療薬が存在せず、アンメットメディカルニーズに応える医薬品として期待されている。なお、国内第3相試験以降の開発コードに「KP-001」を使用する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る