テンポイノベーション、引き続き『流通株式時価総額』の拡大など推進、まずは業績向上により時価総額の上昇を図り、その後、流通株式比率の向上に取り組む

■時価総額は2年で39%増と大幅に上昇中、配当性向を40%に

 テンポイノベーション<3484>(東証プライム)は6月20日午後、「上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況」を発表し、『流通株式時価総額』は2028年3月末までに上場維持基準を充たすことを目指し、『1日平均売買代金』は23年12月末までに上場維持基準を充たすことを目指し、引き続き各種取り組みを進めていくとした。

■営業利益は10%増、24%増、33%増と年2ケタの伸び率を継続中

 同社は、飲食店向けの店舗物件をオーナーから賃借し、テナントに転貸する、店舗専門の転貸借事業を行い、それも東京都内の繁忙地に特化して展開している。

 さらなる流通株式時価総額などの向上に向け、「まずは継続的な業績向上の実現によって時価総額の上昇を図り、その後、必要に応じて流通株式比率の向上に向けた取組を検討・実施する」ことを基本方針としている。一般的な時価総額は21年11月30日時点で146億円だったが、23年3月31日時点では203億円(38.6%増)と大幅に上昇してきた。

 その施策として、転貸借物件数を2023年3月期の2216件(前期比19%増、265件増)から29年3月期に5500件を目指し、目途として前期比10~20%程度の増収増益の継続を図り、その状況について積極的に株式市場に情報発信することで、株価への反映を促進することを挙げている。

 転貸借物件数は、21年11月30日時点で1868件、23年3月31日時点で2216件(18.6%増)となっており、目標に向けて着実に増加している。

■株主優待は保有株数などに応じて『ジェフグルメカード』

 連結業績は売上高、営業利益とも2ケタの伸び率を続けており、21年3月期の売上高103億42百万円、営業利益7億31百万円が、22年3月期は売上高が114億15百万円(10.4%増)となり、営業利益は9億09百万円(24.3%増)となった。23年3月期には売上高が130億70百万円(14.5%増)、営業利益12億12百万円(33.2%増)となり、収入については計画通り、利益については計画を上回る⽔準で成⻑している。

 配当方針は、24年3月期より基本方針を変更しており、配当性向40%前後を目途とした株主還元を目指す。また、株主優待については、23年3月期以降、毎年3月31日時点で同社株式を一定数(300株以上もしくは500株以上)保有し、かつ1年以上継続して一定数以上保有している株主に、『ジェフグルメカード』(300~499株保有の場合は5000円分、同500株以上保有の場合は7000円分)を贈呈している。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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