加賀電子は上場来高値に迫る、SBI証券が来期から再び増益の予想、目標株価を8300円に引き上げる

■前期最高益、今期は減益予想だが「25/3期から増収増益基調へ」

 加賀電子<8154>(東証プライム)は6月29日、続伸基調となり、6290円(50円高)まで上げた後も堅調に推移し、約1週間前につけた実質的な上場来高値6380円に向けて出直っている。独立系の半導体・電子部品商社で、独立系の立ち位置を活かした調達力などにより、半導体不足が言われた2023年3月期の連結業績は売上高、各利益ともすべて最高を更新した。今期・24年3月期は減益予想としたが、5月にこれを発表した後も株価は上昇傾向を継続。SBI証券は6月27日付のレポートで、電子部品事業、EMS(受託製造)事業とも「25/3期から増収増益基調へ」とし、来期から増益に転換と予想した。投資判断は「買い」を継続し、目標株価をそれまでの6300円から8300円に引き上げた。

 SBI証券の6月27日付のレポートでは、「24/3期は減益だが、25/3期から増益へ転じ27/3期過去最高益更新を予想」とし、27年3月期の連結営業利益は335億円(23年3月期比4%増)を予想するとした。電子部品事業については、23年に顧客の在庫整理が終了し、24年になると事業環境は好転すると予想。EMS(受託製造)事業については、電気自動車の普及に伴い、電気自動車関連部品の受託製造が増えるとの想定で、25年3月期から再び増収増益基調に回帰する予想とした。

 また、同レポートでは、「営業利益が19/3期にいったん減益となった後、増益に転じた20/3期のPER(最高値12.74倍、最低値6.8倍)」にも着目している。直近の株価はPER8倍台だが、業績が増益に転じれば「1株利益の何倍の値段か」を示すPERも高くなる傾向を考慮して、PERは11倍台に向上すると予想している。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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