銀行株と保険株が一段高、日銀のYCC修正を受け市中金利の上昇に期待強まる

■第一生命HDは8%高、銀行は利ザヤ拡大、保険は保険料の運用好転

 7月28日午後の東京株式市場では、銀行株と保険株が一段高となり、「日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正を決めた」(日本経済新聞電子版)と伝えられたことを受けて日経平均の一段安に逆行している。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東証プライム)は5.5%高の1139.0円(60.0円高)まで上げて2008年6月以来の1100円台に進み、第一生命HD(第一生命ホールディングス)<8750>(東証プライム)は8.1%高の2913.0円(218.5円高)まで上げて年初来の高値3130.0円(2023年1月31日)に向けて出直り幅を拡大している。

 銀行にとって、市中金利の上昇は預貸利ザヤの拡大につながるとされ業績の追い風になるとの見方。また、保険会社にとっては毎月集まる保険料の運用環境が好転し収益拡大につながるとの見方が出ている。

 三井住友FG(三井住友フィナンシャルグループ)<8316>(東証プライム)は一時4.5%高の6644円(288円高)まで上げて2008年10月以来の6600円台に進み、みずほFG(みずほフィナンシャルグループ)<8411>(東証プライム)は4.6%高の2375.0円(105.0円高)まで上げて2016年1月以来の高値に進んだ。ただ、SOMPOホールディングス<8630>(東証プライム)は軟調で、損保銘柄は概して重い相場となっている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■開発者や投資家に加え、警鐘を鳴らす識者やアーティストも選出、多様な視点でAIの未来を問う  米T…
  2. 【効率化の先に広がる新しい働き方のルール】 ■広がり始めた「AI格差」  生成AIの利用が急速に…
  3. ■R35 GT-R最終生産、累計4万8000台が築いた伝説  日産自動車<7201>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  2. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  3. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  4. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  5. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  6. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る