フライトホールディングスは24年3月期2Q累計予想を上方修正、通期予想も上振れ余地

(業績修正速報)
 フライトホールディングス<3753>(東証スタンダード、23年10月1日付で子会社を吸収合併して商号をフライトソリューションズに変更予定)は、9月21日の取引時間終了後に24年3月期第2四半期累計連結業績予想の上方修正を発表した。従来の赤字予想から一転して黒字予想とした。下期に予定していた「Incredist」シリーズの売上計上が前倒しとなることに加えて、新サービス立ち上げに係る開発費が計画を下回ることも寄与する見込みだ。通期の大幅増収増益予想は据え置いた。タッチ決済ソリューション「Tapion」の立ち上げなど有望案件が目白押しであり、通期予想にも上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は年初来安値圏だが調整一巡感を強めている。上方修正を好感して反発を期待したい。

■24年3月期2Q累計は上方修正して黒字転換予想

 24年3月期第2四半期累計の連結業績予想は9月21日付で上方修正して、売上高が前年同期比27.4%増の16億50百万円、営業利益が40百万円(前年同期は71百万円の損失)、経常利益が40百万円(同75百万円の損失)、親会社株主帰属四半期純利益が30百万円(同78百万円の損失)とした。

 従来予想に対して、売上高を2億70百万円、営業利益を2億30百万円、経常利益を2億35百万円、親会社株主帰属四半期純利益を2億25百万円、それぞれ上方修正した。サービス事業において下期に予定していた「Incredist」シリーズの売上計上が前倒しとなることに加えて、新サービス立ち上げに係る開発費が計画を下回ることも寄与する見込みだ。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が23年3月期比16.3%増の35億円、営業利益が51.2%増の1億20百万円、経常利益が93.7%増の1億10百万円、親会社株主帰属当期純利益が93.8%増の80百万円としている。

 マイナンバーカード対応「Incredist Premium Ⅱ」や無人自動精算機向け決済端末「VP6800/IFC」の拡販、Androidスマホによるタッチ決済ソリューション「Tapion」の開発・拡販、マイナンバーカードを用いた公的個人認証サービス「myVerifist」および医療機関におけるオンライン資格確認対応「myVerifist医療エディション」に注力して大幅増収増益予想としている。有望案件が目白押しであり、通期予想にも上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

 なお23年10月1日付で、子会社のフライトシステムコンサルティングを吸収合併し、商号をフライトソリューションズに変更予定である。コアコンピタンスの結集や発展により企業価値の向上を目指す方針だ。

■株価は調整一巡

 株価は年初来安値圏だが調整一巡感を強めている。上方修正を好感して反発を期待したい。9月21日の終値は379円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS8円46銭で算出)は約45倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS60円22銭で算出)は約6.3倍、そして時価総額は約36億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  2. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…
  3. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  4. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…
  5. ■メガバンク株は業績修正や自己株取得が焦点、再編思惑も視野  銀行株やコメ関連株は盆休み明けの注目…
  6. ■日経平均史上最高値更新、夏枯れ懸念を払拭  前週末15日のマーケットは、お盆を象徴するかのように…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る