ヒーハイストは24年3月期2Q累計赤字拡大だが通期営業黒字転換予想据え置き

(決算速報)
 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は11月10日の取引時間終了後に24年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。全体としての需要回復遅れやレース用部品の減少などで減収となり、設備増強に伴う減価償却費の増加、原材料価格や物流費などの増加により各利益は赤字拡大した。ただし通期の営業黒字転換予想を据え置いた。自動化関連の需要拡大に向けて直動機器のスマート生産体制を確立し、生産増強および販売拡大を図るとしている。中長期的には直動機器の需要拡大が予想され、積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は安値圏でモミ合う形だが、第2四半期累計業績に対する反応が限定的で下値固め完了感を強めている。1倍割れの低PBRも支援材料であり、出直りを期待したい。

■24年3月期2Q累計赤字拡大だが通期営業黒字転換予想据え置き

 24年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比3.9%減の11億26百万円、営業利益が96百万円の損失(前年同期は8百万円の損失)、経常利益が92百万円の損失(同0百万円の損失)、親会社株主帰属四半期純利益が64百万円の損失(同5百万円の損失)だった。

 全体としての需要回復遅れやレース用部品の減少などで減収となり、設備増強に伴う減価償却費の増加、原材料価格や物流費などの増加により各利益は赤字拡大した。部門別売上高は直動機器が3.8%増の8億26百万円、精密部品加工が27.6%減の2億05百万円、ユニット製品が2.9%増の94百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高5億07百万円で営業利益64百万円の損失、第2四半期は売上高6億19百万円で営業利益32百万円の損失だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて売上高が23年3月期比1.8%増の24億56百万円、営業利益が15百万円(23年3月期は5百万円の損失)、経常利益が4.2倍の15百万円、親会社株主帰属当期純利益が6百万円(同2百万円の損失)としている。配当予想は23年3月期と同額の1円(期末一括)としている。

 増収、営業黒字転換、経常大幅増益、最終黒字転換の見込みとしている。23年4月に新工場棟(埼玉工場A棟)が完成したことを受けて、自動化関連の需要拡大に向けて直動機器のスマート生産体制を確立し、生産増強および販売拡大を図るとしている。中長期的には直動機器の需要拡大が予想され、積極的な事業展開で収益改善基調だろう。

■株価は下値固め完了

 株価は安値圏でモミ合う形だが、第2四半期累計業績に対する反応が限定的で下値固め完了感を強めている。1倍割れの低PBRも支援材料であり、出直りを期待したい。11月14日の終値は250円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円01銭で算出)は約248倍、今期予想配当利回り(会社予想の1円で算出)は約0.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS515円74銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約16億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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