首都高とKDDIスマートドローンなど5社、電波不感地帯での点検実証を実施

■狭小空間で初のドローン点検DX実証、換気ダクト内で遠隔点検を検証

 首都高速道路株式会社は3月13日、首都高初となる狭小空間におけるドローン点検DX化の実証実験を実施したと発表した。首都高技術、JDRONE、KDDIスマートドローン、NTTドコモビジネスの5社が連携し、首都高速道路八重洲線のトンネル換気ダクト内を対象に、2月9日と12日に検証を行った。非GNSS、暗所、電波不感地帯という過酷な条件下で、構造物点検や災害時の被害状況把握へのドローン活用可能性を探った。

■各社が異なる機体と手法で遠隔点検を実施

 実証では、JDRONEがマンホール上から延長アンテナを用いた遠隔点検を実施し、KDDIスマートドローンはIBIS2とDJI AVATA2による換気ダクト内の比較検証を担った。NTTドコモビジネスはネットワーク環境を構築し、自律飛行型ドローン「Skydio X10」を用いて、遠隔地の会議室からの点検操作や映像配信を行った。加えて、ドローン映像やガスセンサー情報をIoTプラットフォーム「intdash」で一元管理し、デジタルツインの活用も検証した。

■点検精度や飛行安定性で有効性を確認

 検証の結果、狭小空間でも機体特性に応じた運用により、健全性確認や遠隔地からの状況把握が可能であることを確認した。JDRONEの実証では、作業員が内部に立ち入らずにダクト全体を確認でき、安全性向上や点検時間短縮の効果が示された。KDDIスマートドローンの検証では、飛行安定性や通信距離を確保し、はく落、漏水、鋼材腐食、ボルトの状況に加え、50cmの離隔で0.25mmのひび割れまで検出可能だった。NTTドコモビジネスも、電波不感地帯で遠隔操縦と映像配信が可能であることを確認した。

■粉塵や通信、操縦習熟など今後の課題も浮上

 一方で、粉塵による機体への影響や通信環境の構築、機体特性に応じた操縦者の熟練度確保など、実運用に向けた課題も明らかになった。特に自律飛行では、塵や埃を障害物として認識し機体が回避挙動を示す場面も確認された。5社は今回の結果を踏まえ、迅速かつ確実な点検に向けて、多様な点検手法の確立と体制構築を進めるとしている。首都高の維持管理や災害対応の高度化に向け、閉鎖空間点検のDXを後押しする取り組みとして注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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