【マーケットセンサー】米国金利の動きに左右される株式市場の行方

■FRBの金融政策や日銀の発言にも注目が集まる

 師走相場も残り3週間となったが、米国の長期金利の動向に振り回される展開が続いている。長期金利が上げ下げするたびに、日経平均株価や為替相場にも大きな影響を与えている。FRBが週明けに開催するFOMCでの金融政策の見通しや、日銀の植田総裁の発言にも市場の注目が集まっている。

■金利低下で金や高配当株に注目が集まる年末・年始相場

 金利低下は、一部でゲームチェンジの兆しとみられている。金先物価格は、金利低下とともに史上最高値を更新した。また、日米金利差の拡大で円安・ドル高となっていた為替相場も、一時、円買い・ドル売りが加速した。これらの動きは、金や高配当株などに投資家の関心を高める可能性がある。

■「適温相場」が続くとの見方が一般的だが、不確実性も残る

 市場コンセンサスは、熱すぎも冷たすぎもない「適温相場」が続くとの見方が一般的だ。インフレ鈍化で景気や企業業績が減速していくなかで失速はせず、緩やかに経済成長に転じ長期金利の低位安定が続く経済環境下での凪相場ということだ。しかし、FRBや日銀の金融政策の方向性や、ウクライナ・パレスチナの地政学リスクなどの不確実性も残っている。年末・年始相場のテーマは、ゲームチェンジの可能性とその対応策となるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る