アルツハイマー病の進行抑制を実証した世界初の治療薬が日本で発売開始、エーザイとバイオジェンが共同開発

■12月20日に新発売、日本での発売は米国に次いで2カ国目

 エーザイ<4523>(東証プライム)とバイオジェン(NASDAQ)が共同開発した「レケンビ」は、アミロイドベータ(Aβ)の可溶性および不溶性凝集体に対する抗体医薬品である。同剤は、Aβの神経毒性を低減し、アルツハイマー病(AD)の進行を抑制し、認知機能と日常生活機能の低下を遅らせることを実証し、世界で初めてかつ唯一の治療薬として承認された。日本では、2023年9月25日に承認を取得し、12月20日に新発売される。日本での発売は米国に次いで2カ国目となる。

 エーザイのCEOである内藤晴夫氏は、日本におけるアルツハイマー病の診断・治療パスウェイ構築の重要性と急務性を強調し、ステークホルダーとの連携を表明した。バイオジェンの社長兼CEOであるクリストファーA.ヴィーバッハー氏は、レケンビの発売がアルツハイマー病治療の新時代の幕開けを示すものであり、早期介入と早期診断の推進に注力することを述べた。

 同剤の承認条件に従い、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、投与された全ての当事者様を対象に特定使用成績調査(全例調査)を実施する。また、医療関係者に対するアミロイド関連画像異常(ARIA)の管理とモニタリングの推進に向けた研修資材の提供や、添付文書や最適使用推進ガイドラインに則った適正使用の推進も行う。エーザイとバイオジェンは、ADの早期治療に向けて、疾患の早期発見・診断を推進し、「レケンビ」を早期ADの当事者に届けるとともに、認知症との共生社会の実現に全力を尽くすとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■電気刺激で塩味1.5倍、食事の楽しみと健康を両立  キリンホールディングス<2503>(東証プラ…
  2. ■2026年初頭以降に各地域で発売予定、累計130万台の系譜を継承  トヨタ自動車<7203>(東…
  3. ■月間20両製造可能、600両超の受注案件に対応  日立製作所<6501>(東証プライム)は9月9…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  2. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  3. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  4. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  5. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  6. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る