富士通、企業特化型生成AIを自動生成する世界初技術を発表、法令準拠と高性能を両立

■大規模データを構造化し、論理推論と根拠提示を可能に

 富士通<6702>(東証プライム)は6月4日、企業における生成AIの活用促進に向けて、エンタープライズ生成AIフレームワークを開発したと発表。このフレームワークは、ナレッジグラフ、混合技術、監査技術の3つの技術で構成されており、大規模データの活用、多様なニーズへの対応、法令準拠を実現する。

 ナレッジグラフ拡張RAGは、企業が保有する大規模データを構造化したナレッジグラフを活用することで、従来は数十万、数百万トークン規模だったLLMが参照できるデータ量を1000万トークン以上の規模に拡大できる技術。生成AI混合技術は、入力したタスクに応じて最適な特化型の生成AIや機械学習モデルを自動生成する技術。生成AI監査技術は、生成AIの回答が企業規則や法令などに準拠しているかどうかを監査する世界初の技術。

 同社は、エンタープライズ生成AIフレームワークを活用した実証実験を行っており、契約書順守チェック30%の工数削減や、サポートデスクの作業効率の25%向上、運輸業におけるドライバー最適配置の計画策定時間の95%削減などの効果を見込んでいる。今後、同社は日本語やコード生成といった多種多様なエンタープライズ向けの特化型生成AIモデルを順次ラインナップに追加し拡充していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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