清水建設、国内最高の垂直搬送能力を備えた工事用エレベータを開発・実用化

■国内最高レベルの搬送能力、作業効率を大幅向上

 清水建設<1803>(東証プライム)は9月10日、国内最高の垂直搬送性能を持つ工事用エレベータ「SEC-5000RS」を三成研機、エスシー・マシーナリと共同開発し、実用化したと発表。この新型エレベータは、超高層ビル建設の効率化を目指し、資機材や作業員の搬送能力を大幅に向上させている。最大積載荷重5.0トン、昇降速度110m/分という国内最高性能を実現し、従来の3.0トンタイプと比較して、搬器床面積が1.6倍、作業員換算で約1.7倍の76人の積載が可能となった。

 SEC-5000RSの特徴は、可変速制御機能を備えていること。積載荷重に応じて昇降速度を自動的に変更し、軽積載時には最高速度を発揮する。これにより、朝礼後や休憩時間後のエレベータ待ち時間の短縮が期待できる。また、開発過程で課題となった騒音問題にも取り組み、駆動部と搬器を分離し防振機能を持つ連結器具を採用することで、騒音レベルを約80dBまで低減させることに成功した。

 すでに1号機が日本橋1丁目中地区建設工事で稼働しており、2号機と3号機は国内最高層となるTorch Tower新築工事への適用が決まっている。清水建設は、この新型エレベータを水平展開することで、超高層ビル施工の効率化と受注競争力、利益率の向上を図る方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る