【編集長の視点】PCIHDはもみ合いも成長戦略加速に業績期待がオンして直近IPO株買いが再燃余地

編集長の視点

PCIホールディングス<3918>(東マ)は、60円高の8890円と6営業日続伸して始まったあと、260円安と下ぶれるなど前日20日を挟んでもみ合っている。今年9月30日につけた上場来安値4980円から大きく底上げをし、目先の利益を確定する売り物が交錯している。ただ下値には、10月15日に発表した子会社のPCIソリューションズの出資により同社の成長戦略が加速されると評価され、また、今年8月4日の新規株式公開(IPO)後の初決算として8月11日に発表した前2015年9月期第3四半期業績が、9月通期業績に対して高利益進捗率を示したことから、11月11日に発表予定の前期・今期業績への期待も高め、直近IPO(新規株式公開)株買いも続いている。

■自動車向け高度情報提供会社に追加出資しカーナビ向けなどのコンテンツ開発に拍車

PCIソリューションズが出資した出資先は、自動車向け高度情報提供サービスを事業内容とするアマネク・テレマティクスデザイン(東京都千代田区)で、従来の出資金に加えて、10月27日を払込期日に第三者割当増資を引き受けて1億円を追加出資する。同社は、成長戦略のひとつとして、同社の強みである通信技術・組込制御技術・アプリケーション技術のソリューション提案や顧客企業の共同開発を行うIoT/IoEソリューション事業で、地上アナグロテレビ放送終了後に空いたVHF帯の周波数跡地の放送電波と通信回線を使用して、カーナビやスマホ向けのコンテンツ配信を行う放送(VーLowマルチメディア放送)の開発を進めており、追加出資が、同開発の加速をサポートすることになる。

一方、目下集計中の前2015年9月期業績は、売り上げ75億円(前々期比8.6%増)、経常利益5億円(同14.6%増)、純利益2億8000万円(同37.7%減)と予想されている。車載情報関連組込みソフトウェア開発の受注が増加し、金融機関向けの開発も好調に推移、再生エネルギー関連の遠隔監視サービスも受注見込みにあることなどが要因となる。純利益は、前々期に繰延税金資産を計上して法人税調整額がマイナスとなり、4億4900万円と過去最高となったが、前期は、これが一巡するため減益転換する。

ただ、8月11日に発表した前期第3四半期業績は、四半期決算が初作成となるため前年同期比較はないが、売り上げ58億8500万円、経常利益4億5400万円、純利益2億6900万円となり、9月通期業績対比の利益進捗率は、90~98%と目安の75%を上回っており、11月11日の前期業績の上ぶれ着地、さらに続く今2016年9月期業績への期待を高めよう。

■最高値からの調整幅の半値戻しをクリアし相場格言通りに全値戻しを奪回へ

株価は、公開価格2530円でIPOされ、初日は買い気配のまま推移、2日目に6820円で初値をつけ即ストップ高、その後も再三のストップ高を交えて上場来高値1万2330円まで公開価格比4.8倍となり、上場記念配当を含む配当権利取りの反動と世界同時株安の波及が重なって上場来安値4980円まで調整、足元は、この調整幅の半値戻しをクリアするまでリバウンドした。ストップ高を繰り返した値動きの良さを再発揮して、「半値戻しは全値戻し」の相場格言通りに最高値奪回に再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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