新技術で鳥インフルエンザ検査時間半減の新手法確立、農研機構とタカラバイオが共同開発

■誤操作リスク低減と検査時間最大150分短縮を実現

 農研機構とタカラバイオ<4974>(東証プライム)は10月4日、高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝子検査について、新たなマルチプレックスリアルタイムRT-PCR法を開発したと発表。この検査法は、現行の検査と同等の特異性と検出感度を備えつつ、複数の遺伝子検査を一度に実施できるため、検査者の操作を半減し、誤操作のリスクを減らすことが可能。また、判定に要する時間を最大約150分短縮できる。

 この新検査法は、現在使用されているリアルタイムRT-PCR法よりも迅速かつ省力的な遺伝子検査を可能にする。従来は検査対象の遺伝子ごとに4種類の試薬を使って2枚のプレートで反応させていたが、本法では2種類の試薬を使って1枚のプレート上で検査が可能となる。これにより、検査者の操作が半減し、誤操作のリスクを減らすとともに判定時間を短縮できる。

 本検査法は、国が定める特定家畜伝染病防疫指針に基づく遺伝子検査法の一つとして、国や都道府県の病性鑑定施設等での利用が期待される。また、検査の迅速化や省力化への貢献が見込まれる。タカラバイオは、この検査法に対応した検査試薬(研究用)を2024年10月4日から発売する予定。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る