【マーケットセンサー】日銀政策が分かつ明暗、クリスマスラリーに影?

■政策金利引き上げがもたらす、輸出企業と銀行株の明暗

 12月19日に予定されている日本銀行の金融政策決定会合が、株式市場の「クリスマス・ラリー」に影響を与える可能性が高まっている。日銀が推進しているタカ派政策により円高・ドル安が進行し、自動車など輸出関連株の業績が下方修正された結果、株価に下押し圧力がかかっている。一方、日米中央銀行の政策方向性は真逆であり、注目が集まっている。

 日銀の政策金利引き上げは輸出業界に負の影響を与える一方、銀行業界には追い風となった。日本経済新聞のデータによれば、銀行株の3月期中間決算は前年同期比で33.2%増益を記録し、通期でも22.4%増益が予想される。利ザヤの拡大や株式売却益が寄与し、銀行株が市場のアクセル役となっている。

 日米の金融政策シナリオが予測通り進むかには不透明感が残る。東京市場では日経平均株価が一時304円安と反落したが、米国では規制緩和によるM&Aの活発化で投資銀行の収益拡大が期待されている。銀行株に対する強気な見方は依然として市場の支えとなっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る