生化学工業、内視鏡用粘膜下注入材「MucoUp」の中国における承認取得と東西貿易との販売代理店契約を締結

 生化学工業<4548>(東証プライム)は10月16日、内視鏡用粘膜下注入材「MucoUp」(中国製品名「莫可阿普」)について、2024年9月30日付の承認通知書を中国国家薬品監督管理局(NMPA)より受領したと発表。また、同材の中国における販売提携先として、東西貿易(本社:東京都中央区)と販売代理店契約を締結したと発表。

 同材は、ヒアルロン酸ナトリウムを主成分とする医療機器である。胃及び大腸の腫瘍を内視鏡を用いて切除する際に、同材を腫瘍の粘膜下層に注入し、切除・剥離の操作性を向上させることで、施術を補助する。国内では2006年に「ムコアップ」として製造販売を取得し、現在では内視鏡的粘膜切除術及び内視鏡的粘膜下層剥離術の標準的な補助材として広く普及している。今回の承認取得により、安全かつ高品質な本材を中国市場へも供給していく。

 中国では、人口の高齢化により、内視鏡検査及び治療のニーズが拡大している。同材がより多くの医療機関において内視鏡治療の標準的な補助材として普及することで、内視鏡治療の手技向上及び患者の方々の生活の質の向上に貢献できることを期待している。

 同材の販売提携先である東西貿易社は、1958年創業の貿易商社であり、中国における豊富な医療機器事業の経験を活かし、消化器内視鏡領域に優れた製品ラインナップや顧客サポートを提供している。同社は、製造販売元として学術情報の提供等を通じて販売提携先の活動を支援していく。

 同材の中国での販売開始は2026年3月期を予定しており、同社の2025年3月期連結業績予想に与える影響は軽微である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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