テラの進行膵臓がんを対象とした「バクセル(R)」の第Ⅰ相臨床研究について「Cancer Science」に掲載

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■がん抗原に対する免疫誘導効果を確認

 テラ<2191>(JQS)は、2011年1月に慶應義塾大学医学部と共同研究契約を締結し、進行膵臓がんを対象として、抗がん剤(塩酸ゲムシタビン)を併用したWT1ペプチドを用いた樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の第Ⅰ相臨床研究を進めてきた。この臨床研究について、日本癌学会の学会誌である「Cancer Science」に掲載された。

 テラの契約医療機関における「バクセル(R)」の症例実績は、2014年12月末時点で約8,900例となったが、その中で、膵臓がんは一番多く1,700例を超える実績を保有している。これらの多くがすでに化学療法等の標準治療を受けており、治療の選択肢がない状況で樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」を受ける症例となる。

 本臨床研究では、化学療法未実施の膵臓がん患者のファーストライン治療(その疾患に対して最初に行う治療)として、化学療法の塩酸ゲムシタビンに加えて樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」を実施し、その安全性と完遂性の評価をすると共に、副次的に免疫モニタリング等の有用性を確認している。

 その結果、肝転移なしの膵臓がん患者に対して、塩酸ゲムシタビンと樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の併用はがん抗原WT1に特異的なT細胞を誘導することができることが明らかとなり、ファーストライン治療においてもがん抗原に対する免疫誘導効果を確認することができた。また、塩酸ゲムシタビンはこれまで、他の化学療法(S-1やパクリタキセル等)との併用が試みられてきたが、いずれにおいても有害事象が報告されていた。今回、樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」との併用では、他の化学療法との併用と比較しても有害事象が少ないことが本臨床研究で示唆された。

 一方で、すでに肝転移がある進行した患者や、炎症マーカー(CRP、IL6、IL8)が高値の患者に対しては、免疫誘導効果が限定的である可能性が示唆された。これらのデータは「バクセル(R)」の接種により抗腫瘍免疫反応(WT1特異的T細胞)が得られる患者の免疫状態を評価できる可能性があり、今後の「バクセル(R)」の適応を考える上で重要な情報となる可能性がある。

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