朝日ラバー、心臓と電気信号の流れを立体的に表現、心電図の理解を補助する「3D心電図ⅩⅡ-lead」を開発

 朝日ラバー<5162>(東証スタンダード)は10月28日、12誘導(ⅩⅡ-lead)心電図と心臓の関係を立体的に理解するためのモデルの開発と生産に取り組み製品化したと発表。同製品は2024年9月に医療関係の学生向けの教育ツールとして、国際医療看護福祉大学校(学校法人国際総合学園、福島県郡山市)に採用された。

■開発の経緯

 同社はこれまで培ってきたネットワークを生かし、医療教育用シミュレーターの開発を進めてきた。国際医療看護福祉大学校からのご相談を受け、2023年8月に心臓の冠状動脈の構造を立体的に理解するための「CAトレーナー」を開発し販売を開始した。

 同校よりさらなる教育ツール拡大の相談があり、「3D心電図12誘導(ⅩⅡ-lead)」の開発を開始し、製品化に至った。

■製品の概要

(1)心臓のしくみと心電図

 わたしたちの体は、血液から酸素や栄養物を取り入れている。そして、この血液を体に絶え間なく送り出す重要なポンプの役割を担っているのが心臓。人体の生命にかかわる大切な臓器である心臓は、心臓内の洞どう(房ぼう)結節けっせつという部位から一定の間隔で発せられた電気信号の刺激で心臓内部の筋肉(心筋)を収縮させ、新鮮な酸素や栄養素を含む血液を絶えず全身に送り続けている。

 この心臓の状態を診断するために用いる心電図は、洞どう(房ぼう)結節けっせつから出る電気信号を波形として捉えるもので、一般的に心臓の前後左右から記録する6つの電気信号(胸部誘導:V1~V6)と心臓の各部位から記録する6つの電気信号(四肢誘導:I,II,III,aVR,aVL,aVF)からなる12誘導心電図が使われる。電気信号は心筋内を駆け巡るように決められたルートに沿って流れるが、心臓は立体的なため様々な方向や角度からみた波形を組み合わせることで、心臓の動きは正常か、異常がみられる位置はどこかなどを診断できる。

(2)12誘導心電図を学習する際に難しいことは

 心電図として観測される波形の種類は、「この波形は右肩から心臓を見た時のものである」といったように、心臓をどの方向から見ているかによって分かれている。12誘導心電図では12種類の波形が観測されるため、12パターンの方向から心臓を見ている。どの方向から心臓を観察するかはアイントーベンの三角形のような簡略図を用いる。しかし簡略図は平面であるため、見る方向と心臓のかたちとの関係を三次元的に理解しにくいという課題があった。

(3)「3D心電図ⅩⅡ-lead」の特長

 今回開発した「3D心電図ⅩⅡ-lead」は、12誘導心電図で心臓を見る方向を立体的に示し、心臓がどのように見えるかを的確に表した学習用シミュレーター。製品中央に立体的な心臓を配置し、それを取り巻くように心電図で心臓を見る方向や位置を三次元的にあらわすことで、心臓との位置関係や心臓の見え方が明確化し12誘導心電図をより正確に理解する手助けとなる。

 2023年8月に発売を開始したCAトレーナーと今回開発した「3D心電図ⅩⅡ-lead」は、心臓の同じ部位を同一色で表しているので、組み合わせて使用することで心臓の冠状動脈と12誘導心電図を双方向で理解することができる。

【3D心電図ⅩⅡ-leadの主な仕様】
・モデル:MFA-E01
・用途:学習観察用ミニチュア
・大きさ:φ70×W90×H155mm
・材質:ウレタンアクリレート樹脂製
・販売元:合同会社MFA(東京都中央区)

3.製品の特長・製品写真

・実際の心臓の大きさを手のひらサイズまで縮小させており小型で立体的。
・ドームケースに各心臓部位と電気信号の流れる方向を配置、外側のリングシールには12誘導心電図の簡略図が記載されており、三次元的に学習できる。
・心臓の部位と12誘導心電図で用いる電極の種類を色別で示しているので直感的に理解しやすい。
・出来るだけシンプルな構造にすることで安価での提供が可能に。

4.同社と国際医療看護福祉大学校との関係

 ふくしま医療機器開発支援センターでは、福島県内はもとより全国の医療機器メーカーや医療分野への新規参入企業に対して、安全評価・コンサルティング・マッチング・人材育成といった一体的な医療機器開発支援を行っている。

 同センターが事務局を務める福島県医療福祉機器産業協議会の主催するセミナーにおいて、国際医療看護福祉大学校から学生用教材のニーズ発信がきっかけとなり取り組みが始った。同校の医療現場の発展のみならず、医療関連の教育活動に貢献するため様々な意見交換を実施している。

■今後の展開

 現在医療に携わっている方だけでなく、これから医療を目指す方たちも理解しやすい教育ツールや手術手技シミュレーターの開発を進め、医療・介護業界に貢献していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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