【マーケットセンサー】円高メリット株と100円ショップ株が投資家の視線を集める

■金利上昇で金融株が再注目、メガバンクがリード役に

 日銀の政策金利引き上げを受け、三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)やみずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)などのメガバンクが普通預金金利の引き上げを即座に発表した。これにより、銀行・保険業界では利ザヤ拡大と運用環境改善への期待が高まっている。昨年11月の中間決算では業績上方修正と増配が相次ぎ、第3四半期決算への関心も高まっている。特に、低PER・PBR、高配当利回りのメガバンク株が再び注目を集めている。

■地銀株も業績上方修正と高配当利回りで人気

 地銀株も昨年末から今年年初にかけて強気の動きを見せている。三十三フィナンシャルグループ<7322>(東証プライム)や第四北越フィナンシャルグループ<7327>(東証プライム)、群馬銀行<8334>(東証プライム)などが昨年来の高値を更新し、業績上方修正と増配を発表している。これらの地銀株も低PER・PBR、高配当利回りであることが投資家の関心を引いている。特に、フィディアホールディス<8713>(東証プライム)や東和銀行<8558>(東証プライム)、四国銀行<8387>(東証プライム)などは配当利回りが4%以上と高い水準にある。

■インバウンド需要で100円ショップ株が浮上

 運用環境の好転により、保険株も好調だ。損保株のSOMPOホールディングス<8630>(東証プライム)やMS&ADインシュランスグループホルディングス<8725>(東証プライム)、東京海上ホールディングス<8766>(東証プライム)は政策保有株の売却益も加わり、業績上方修正と増配を発表している。また、円高メリット株として、ニトリホールディングス<9843>(東証プライム)、神戸物産<3038>(東証プライム)、サイゼリヤ<7581>(東証プライム)、良品計画<7453>(東証プライム)などが定番銘柄として注目されている。さらに、中国の春節(旧正月)に伴うインバウンド需要も加わり、100円ショップ株のキャンドゥ<2698>(東証スタンダード)、ワッツ<2735>(東証スタンダード)、セリア<2782>(東証スタンダード)なども投資家の視線を集めている。

 このように、金利敏感株や円高メリット株、100円ショップ株など、さまざまな分野で投資機会が広がっている。今後の市場動向に注目が集まる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る