ヒーハイストは25年3月期3Q累計赤字縮小、3Qは黒字転換

 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は2月12日に25年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。主力の直動機器の需要回復遅れや固定費の増加等で減収・赤字だった。ただし前年同期との比較で赤字縮小し、四半期別に見ると第3四半期は黒字転換した。通期は赤字予想を据え置いたが、中長期的には直動機器の需要拡大が予想され、積極的な事業展開で26年3月期の収益回復を期待したい。株価は株主優待制度新設(24年12月発表)を好感して21年以来の高値圏だ。1倍割れの低PBRも評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■25年3月期25年3月期3Q累計赤字縮小、3Qは黒字転換

 25年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比2.5%減の17億25百万円、営業利益が50百万円の損失(前年同期は99百万円の損失)、経常利益が56百万円の損失(同95百万円の利益)、親会社株主帰属四半期純利益が49百万円の損失(同69百万円の損失)だった。

 主力の直動機器の需要回復遅れや固定費の増加等で減収・赤字だった。ただし前年同期との比較では赤字が縮小した。部門別売上高は、直動機器が中国市場の受注停滞の影響等で15.0%減の10億56百万円、精密部品加工がレース用部品の増加で36.4%増の5億19百万円、ユニット製品が半導体・液晶製造装置向けの増加で2.5%増の1億49百万円だった。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億20百万円で営業利益が54百万円の損失、第2四半期は売上高が5億56百万円で営業利益が20百万円の損失、第3四半期は売上高が6億49百万円で営業利益が24百万円だった。四半期別に見ると第3四半期は黒字転換した。

 通期連結業績予想(24年11月12日付で下方修正)は据え置いて売上高が24年3月期比2.3%減の22億57百万円、営業利益が1億15百万円の損失(24年3月期は1億58百万円の損失)、経常利益が1億20百万円の損失(同1億56百万円の損失)、親会社株主帰属当期純利益が91百万円の損失(同2億21百万円の損失)としている。配当予想は24年3月期と同額の1円(期末一括、普通配当)としている。

 第3四半期累計は減収・赤字だったが、前年同期との比較で赤字縮小し、四半期別に見ると第3四半期は黒字転換した。通期は赤字予想を据え置いたが、中長期的には直動機器の需要拡大が予想され、積極的な事業展開で26年3月期の収益回復を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は株主優待制度新設(24年12月発表)を好感して21年以来の高値圏だ。1倍割れの低PBRも評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。2月12日の終値は417円、今期予想配当利回り(会社予想の1円で算出)は約0.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS475円44銭で算出)は約0.9倍、そして時価総額は約26億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る