フライトソリューションズ、25年3月期下方修正して赤字予想も26年3月期の収益回復期待大

(業績修正)
 フライトソリューションズ<3753>(東証スタンダード)は2月14日に25年3月期第3四半期累計業績(非連結)を発表した。当期より非連結決算に移行したため前年同期の連結業績との比較で見ると減収・赤字拡大となった。通期予想は下方修正して減収・赤字予想とした。決済ソリューション事業において当期に計画していた大口案件の納品が顧客都合により期ズレ(26年3月期第2四半期より順次納品予定)となった。積極的な事業展開で26年3月期の収益回復基調を期待したい。株価は12月の安値圏から反発して底打ち感を強めている。目先的には25年3月期予想下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが下値限定的だろう。

■25年3月期は下方修正して赤字予想、26年3月期の収益回復期待

 25年3月期第3四半期累計の業績(非連結)は売上高が23億19百万円、営業利益が2億41百万円の損失、経常利益が2億69百万円の損失、四半期純利益が2億71百万円の損失だった。当期より非連結決算に移行したため前年同期の連結業績(売上高が24億07百万円、営業利益が29百万円の損失、経常利益が30百万円の損失、親会社株主帰属四半期純利益が42百万円の損失)との比較で見ると減収・赤字拡大となった。

 SIソリューション事業は売上高が9億17百万円で、営業利益(全社費用等調整前)が1億11百万円だった。連結ベースの前年同期は売上高が8億76百万円で、営業利益が1億17百万円だった。顧客都合により開発プロジェクトの一つが中断したため減収減益だった。

 決済ソリューション事業は売上高が13億17百万円で、営業利益が85百万円の損失だった。連結ベースの前年同期は売上高が14億43百万円で、営業利益が91百万円だった。前期の無人自動精算機向けマルチ決済端末「VP6800」の大型案件の反動に加え、電子決済ソリューション「Incredist」シリーズ、Androidスマホによるタッチ決済ソリューション「Tapion」、無人自動精算機向け決済ソリューション、マイナンバーカードを用いた公的個人認証サービス「myVerifist」の開発に注力したため減収・赤字だった。

 ECソリューション事業は売上高が85百万円で、営業利益が37百万円の損失だった。連結ベースの前年同期は売上高が87百万円で、営業利益が15百万円の損失だった。B2B向けECサイト構築の新パッケージ「EC-Rider B2BⅡ」への移行の際に改善ポイントが見つかり、その対応を行った結果、顧客のECサイトのリリース遅延が発生したため減収減益だった。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億53百万円で営業利益が1億41百万円の損失、第2四半期は売上高が8億49百万円で営業利益が94百万円の損失、第3四半期は売上高が9億17百万円で営業利益が6百万円の損失だった。

 25年3月期通期の業績(非連結)予想は2月14日付で下方修正して、売上高が30億60百万円、営業利益が3億40百万円の損失、経常利益が3億70百万円の損失、当期純利益が3億75百万円の損失とした。

 前回予想(24年5月15日付の期初予想、売上高41億50百万円、営業利益1億円、経常利益80百万円、当期純利益60百万円)に対して、売上高を10億90百万円、営業利益を4億40百万円、経常利益を4億50百万円、当期純利益を4億35百万円それぞれ下方修正した。また前期の連結業績(売上高32億08百万円、営業利益1億03百万円の損失、経常利益94百万円の損失、親会社株主帰属当期純利益1億05百万円の損失)との比較で見ると、減収・損失拡大となる。決済ソリューション事業において当期に計画していた大口案件の納品が顧客都合により期ズレ(26年3月期第2四半期より順次納品予定)となったほか、SIソリューション事業において顧客都合による開発プロジェクト中断に伴い損失が発生したことも影響する見込みだ。積極的な事業展開で26年3月期の収益回復基調を期待したい。

■株価は底打ち

 株価は12月の安値圏から反発して底打ち感を強めている。目先的には25年3月期予想下方修正を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが下値限定的だろう。2月14日の終値は184円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS47円85銭で算出)は約3.8倍、そして時価総額は約20億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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