京セラ、AIを駆使した次世代5G基地局の開発に着手、独自技術とNVIDIAチップで高性能化を実現

■デュアル周波数対応で通信の安定性を確保

 世界的なDX進展を背景に京セラ<6971>(東証プライム)は、AIを活用した5G仮想化基地局の開発を、商用化に向けて本格的に開始したと発表。同社は独自の通信技術と仮想化技術を活かし、NVIDIA GH200 Grace Hopper™ Superchipを搭載した汎用サーバーによる基地局機能の実現を目指していく。

 同開発における最大の特徴は、AIの全面的な活用にある。トラフィックの混雑分散や周波数割り当ての最適化により、通信速度と品質の向上を実現。さらに、電力使用の制御による省エネルギー化や、運用・保守設定の自動制御による効率的なネットワーク管理を可能にする。

 技術面では、Sub6帯とミリ波帯に対応したO-RAN規格準拠のCU/DU/RUを開発。デュアル・コネクティビティ機能により、異なる周波数帯のトラフィックデータを同時制御する。また、基地局シェアリング機能により、複数の通信オペレーターによる基地局の共有化を実現し、設備投資の効率化を図っていく。

 京セラは同技術を「MWC Barcelona 2025」に出展予定。同社の持つソフトウェア実装技術により、40キロ以上のフロントホール長距離化を実現。これにより、カバーエリアの広域化と消費電力の低減を両立する。今後は更なる技術革新と市場開拓を進め、快適で便利な社会の実現に貢献していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る