【狙い場・買い場】東ソーは今3月期利益をナフサ安効果で上方修正、株価に見直し余地

狙い場・買い場

東ソー<4042>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。好業績予想の割安銘柄として注目したい。

同社は、クロル・アルカリ事業(化学品、ウレタン、セメント)、石油化学事業(オレフィン、ポリマー)、機能商品事業(有機化成品、バイオサイエンス、高機能材料)を運営している。コモディティ分野とスペシャリティ分野をバランスよく事業展開する「ハイブリッド経営」を進めている。中長期的に取り組むべき重点領域として設定した「ライフサイエンス」「環境・エネルギー」「電子材料」の3分野に研究開発資源を集中し、組織の壁を越え保有技術のシナジーを活かした研究開発を推進している。

10月30日に今2016年3月期・第2四半期決算と併せて通期業績予想・配当予想の修正を発表。第2四半期業績実績は、売上高は3854億1700万円(前年同期比0.4%増)、営業利益321億5100万円(同73.1%増)、経常利益326億4500万円(同53.1%増)、純利益193億8400万円(同41.1%増)に着地。売上高は若干計画を下回ったものの、利益段階では上ブレした。

通期業績予想は、売上高が従来予想の8100億円から7600億円(前期比6.1%減)と減額したものの、営業利益が同670億円から710億円(同38.1%増)、経常利益が670億円から700億円(同16.3%増)、純利益が430億円から440億円(同29.4%減)に増額。年間配当は同10円から14円(同4円増)と増額し、連続増配を予定している。

通期の売上高については、原油・ナフサ価格等の下落に伴う国内外の製品価格の下落が響き従来予想想を下回る見込みだが、上期にナフサ価格をはじめとした原燃料価格の下落による交易条件の改善等が寄与し、利益段階では従来予想を上回る見通し。

株価は、6月23日につけた年初来高値829円から8月25日の年初来安値498円まで調整を挟んで上昇。日足ではミニゴールデンクロス示現、週足では26週移動平均線を突破し、戻り歩調を強めている。連続経常最高益更新見通しで、今期予想PER9倍台と割安感がある。日経平均採用銘柄の一角として水準訂正高が続くか注目したい。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る