【どう見るこの相場】「トランプ関税ラッシュ」で安全資産投資二択の金関連株にはなお「ゴールドラッシュ」余地

■トランプ政権の暴走がもたらすリスク回避の波

 こんな言い方をしたら今の若い市場参加者の方々にはイメージが湧かないだろうが、「山本リンダ相場」である。往年のヒット曲の歌詞にある通りに『どうにも止まらない』からだ。「トランプ関税ラッシュ」と「トランプ・ショック」である。米国のトランプ大統領が、矢継早に相互関税、自動車への追加関税を発動し、中国が報復関税に動いたことから高インフレ・世界景気同時後退懸念が強まり、ノンストップの世界同時株安が続いている。日経平均株価は、前週末4日に昨年8月以来の安値に突っ込み、米国のダウ工業株30種平均(NYダウ)も、昨年5月以来10カ月ぶりの安値に続急落した。

 マーケットの一部にはまだ発動されていない選挙公約の「トランプ減税」や規制緩和を見越し株価反転の期待をする向きもあるようだが、とにかく誰かトランプ大統領の首に鈴をつける「関税ラッシュ」の止め男が出てくることが先決である。しかし本人は、なお半導体、薬品にも追加関税を発動すると投稿しているのである。反トランプ陣営としては多分、2026年の中間選挙では共和党が劣勢となってトランプ大統領がレームダック状態化し、「裸の王様」に衰退することを期待しているに違いないのである。しかし本人は、憲法で禁じ手となっている3期目の大統領就任への画策まで隠さない。ウルトラCをにおわせており、これが実現するようならロシアのプーチン大統領の長期独裁政権と瓜二つになる。

 この悲観的なシナリオを先読みすれば、マーケットは、「質への逃避」、リスク回避を急ぐしかない。浮上する金融商品は、安全資産の国債と金の二択である。国債は、日米の長期金利とも価格は上昇、金利はいずれも8カ月ぶり、6カ月ぶりの低水準まで低下している。ニューヨーク商品取引所の金先物価格は、前週末4日には86.3ドル安の1トロイオンス=3035.4ドルと続落したが、4月2日には一時、史上最高値となる3201.6ドルと初めて3200ドル台に乗せた急騰のあとの当然のスピード調整とみられている。現に主要金融機関は、3月末に金先物価格の価格予想を上方修正しており、最も強気の予想では年内3500ドルとする強気の観測も伝えられている。

■「トランプ関税が誘発する世界経済と金価格の動き

 そこで当コラムは、またも金関連株を取り上げることにした。当コラムでは何回も金関連株を取り上げてきており、当たり屋・曲がり屋の評価もまだ定まらず、マンネリ化ともお叱りをいただきそうだが、「トランプ関税ラッシュ」が、「ゴールドラッシュ」を呼び込み増幅する展開だけは確率が高まってきたようにみえる。

 もっともこの金関連株のリード株の産金株は、前週末4日に揃って年初来安値を更新した。金先物価格の最高値追いよりも、トランプ関税・中国の報復関税による世界同時不況入りを嫌い、銅先物価格が急落し業績下押し懸念を強めたとのマーケットコメントが有力である。しかしPBRは、いずれも1倍を大きく下回り下げ過ぎも示唆している。この金先物価格と同様に国内金小売り価格も最高値追いとなっていることも加わり、国内の廃棄物市場の「都市鉱山」に約6800トンと推定される金確認量を抱えるリデュース(貴金属回収)株、同じく約66兆円と推定される「家庭内隠れ資産」をターゲットとするリユース(再利用)株などにもアプローチしたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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