
■製品が異なり競業せず販売面で相互補完、経営資源を相互活用
プリント配線基板の世界的大手、京写<6837>(東証スタンダード)は4月30日の夕方、タイでプリント配線板の製造・販売などを行うFirst Quality Circuit Co.,Ltd.(タイ王国ラヨン県、以下「First Quality」)との間で、プリント配線板事業に関する戦略的業務提携を行うと発表した。戦略的業務提携契約書の締結は2025年5月上旬を予定している。
京写グループは、片面・両面プリント配線板事業を主力にグローバル展開を行っており、自動車関連、家電製品、事務機分野を中心に製品を供給している。また、プリント配線板の関連事業である実装や搬送用治具と合わせて事業の拡大を図っている。直近では北米やASEANでの需要増に対応するためインドネシア及びベトナムでの生産能力の拡充を進めており、成⾧が見込まれる産業機器分野への拡販も目指している。
一方、First Qualityは中国の四会富仕電子科技股份有限公司(中国広東省、以下「四会富仕」)の製造子会社として2023年タイに設立された企業で、多層プリント配線板を主力とし、産業機器や自動車、医療向けに製品を供給している。First Qualityの親会社の四会富仕は京写グループとも⾧年の協力関係にあり、直近では中国深圳証券取引所の創業板市場に上場するなど成⾧を続けている。
京写とFirst Qualityは共にASEANでの事業拡大を進めるなど共通点があり、また製造する製品が異なり競業しないことから販売面で相互補完が可能な状況にある。このような状況から、京写はFirst Qualityとの提携により両社の生産能力や販売力等の経営資源を相互活用することで共に成⾧が見込まれると判断し、戦略的業務提携を行うことに合意した。
本戦略的業務提携の締結により京写グループは、ASEANにおいて多層プリント配線板を提供できることになる。
■戦略的業務提携の概要
(1)京写及び京写タイと四会富仕及びFirst Quality(タイ)との業務提携
(2)それぞれが得意とするプリント配線板分野での生産・販売の相互協力とタイからのサプライチェーン体制の構築
(3)設計・技術・営業情報面での相互協力
(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)