ズーム、米欧のワイヤレスマイク新興企業を完全子会社化、録音機器事業を強化
- 2025/7/2 07:49
- IR企業情報

■高性能小型マイクの開発企業を買収し、製品ライン拡充へ
ズーム<6694>(東証スタンダード)は7月1日、米国Instamic, IncおよびスウェーデンInstamic ABの全株式を取得し、両社を完全子会社化したと発表した。Instamic社は、超小型・防水設計で衣服に容易に装着可能なワイヤレスマイクを開発・販売するスタートアップ企業であり、32ビットフロート録音機能など高性能な特徴を有している。同社製品はアクションスポーツや映画撮影など過酷な録音環境に対応し、直感的な操作性と優れた音質により高く評価されてきた。
ズームは2024年12月にInstamic社との基本合意書を締結し、約半年にわたり買収手続きを進めてきた。今回の完全子会社化により、ズームはInstamic社の先進技術を取り入れ、自社の既存製品との相乗効果を通じて製品ラインアップを拡充し、グローバル市場における競争力を高める方針である。Instamic創業者ミケーレ・バッジオ氏は、提携により開発と供給体制の強化が可能になり、次の成長へとつながると述べた。
今後、Instamic製品は2025年秋から北米市場で販売を開始し、翌2026年にはグローバル展開を予定している。現時点で2025年12月期の業績に与える影響は軽微と見込まれているが、長期的にはズームの成長戦略を後押しする重要な施策として位置付けられている。なお、今後開示すべき重要事項が生じた際には速やかに公表される予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)