アルコニックスは主力4セグメントとも増収増益、今期は関税の影響を見込むが営業利益27.2%増を想定

(決算速報)

■DOE4.0%以上などに基づき連続増配、今期は年84円(10円の増配)に

 アルコニックス<3036>(東証プライム)は5月15日の正午過ぎに2025年3月期の連結決算と増配、長期経営計画を発表。株価は後場、急伸して始まり、9%高の1720円(148円高)まで上げて一気に年初来の高値を更新している。

 2025年3月期は、アルミ・銅原料、半導体製造装置関連属加工品、メッキ材料などの取引が寄与し、「電子機能材事業」「アルミ銅事業」「装置材料事業」「金属加工事業」の主力4セグメントすべてで増収増益となった。連結業績は売上高が前期比12.6%増の1970億4百万円となり、営業利益は同26.6%増の69億19百万円、経常利益は同38.2%増の75億28百万円だった。親会社株主に帰属する当期純利益は有価証券売却益なども加わり3倍の48億5百万円だった。

 25年3月期の期末配当は、こうした業績に加え、DOE(株主資本配当率)4.0%以上などと設定した還元方針に基づき1株当たり42円(前回予想比10円増)とした。これにより、年間配当額は74円(前期比19円の増配)になる。

 今期・26年3月期は、同社グループの事業に関与が深い業界の中でも、特に自動車は米国の関税発動の影響が一定程度顕在化する事が見込まれるとの前提で、実需の強い業界に注力し、内需にシフトする顧客の取込みを進める事で負の影響を打ち返し、増収増益を見込む。連結業績予想は、売上高を2150億円(前期比9.1%増)とし、営業利益は88億円(同27.2%増)、経常利益は82億円(同8.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は54億円(同12.4%増)とした。年間配当は84円(前期比10円の増配)とした。

 「長期経営計画2030」では、2030年度(2031年3月期)に経常利益150億円、ROIC(投下資本利益率)8%以上、ROE(自己資本利益率)12%以上の達成を目標として設定した。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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