マーケットエンタープライズ、生成AI活用で業務効率化を実現、生成AI利用率9割超、年間7万5000時間以上の削減に
- 2025/6/2 14:03
- IR企業情報

マーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は、業務効率化・生産性向上および社員のAIスキル向上を目的に、生成AIの積極的な活用をグループ全体で推進している。2025年4月に実施した社内アンケートでは、生成AIの業務利用率が9割を超え、年間で7万5000時間以上の削減が見込まれることが明らかになった。今後も生成AI活用の浸透を図り、業務効率化と生産性向上を推進していく方針である。
■生成AI活用推進の具体的な取組と進捗
同社は、生成AIを活用した業務効率化と生産性向上を目的に、全社的な取組を段階的に進めてきた。
(1)社内プロジェクトの発足とナレッジ共有による浸透促進
社内公募により、業務役割の異なる若手からベテランまで46名が参加し、「生成AIプロジェクト」を発足。動画を活用し、生成AIの活用事例や効果的なプロンプトのナレッジを共有することで、業務利用の浸透を図った。
(2)生成AIを用いた有料版ツールの導入
全社員を対象にGoogle Geminiの有料版ツールを導入し、日常業務でのAI活用を推奨している。
(3)RAGを活用した業務マニュアル検索システムの試験運用開始
ネット型リユース事業のスタンダードを確立するための4冊、1,000ページ超のオリジナルガイドブックや、商材・コンプライアンスに関する情報をRAGにアップロードし、情報アクセス時間の短縮を実現。あわせて、社内規定や証明書発行手続き、転居申請に関する情報を統合することで、問い合わせ件数を削減し、バックオフィス業務の効率化を図った。
(4)インサイドセールス研修に対話型AIロープレを導入
Sapeet社のAIロープレシステムを導入し、インサイドセールス職の営業力強化を図るとともに、研修運営に関わる管理者の負担を約30%削減した。
(5)AIエージェントを活用した営業アシスタントの開発開始
東京大学松尾研究室発スタートアップのWanderlust社と、AIエージェントを活用した営業アシスタントの共同開発を開始。優秀なインサイドセールスのノウハウを解析し、質問の仕方やトークスキルを学べる教育・フィードバック機能を整備することで、営業スキル向上によるサービス品質と買取率の向上を目指している。
(6)Gemini活用事例を社外イベントで共有
全社的なAI活用推進の成果として、2025年4月、「生成AIで業務を加速!Google Workspace with Gemini 活用事例共有ユーザー会」から招待を受け、同社がスピーカーとして登壇。Geminiの活用事例を紹介した。
これらの取組に加え、オフショア開発拠点であるMEベトナムでも、GitHub Copilotなどを積極的にシステム開発へ活用するなど、日常的なAI利用の推進が進んでいる。
こうした取組の結果、2025年4月に実施した社内アンケート(※1)では、生成AIを業務で月に数回以上利用すると回答した社員の割合が95.18%に達し、高頻度での活用が確認された。
※1 マーケットエンタープライズグループの社員を対象に実施(有効回答数:336件)
また、生成AI活用により業務効率化が着実に進んでおり、2025年4月にはひと月で6268時間の時間創出に成功。この数字に12を掛けて年間換算すると、75,216時間の削減効果が見込まれる。調査開始時の2024年10月と比較すると、削減想定時間は約2.4倍に増加し、新たに捻出された時間は4万4364時間に達した。
生成AIの活用によって業務効率が向上することで、社員はより創造的で付加価値の高い業務に集中できるようになり、新たな事業機会を模索するための貴重な時間を確保できる。今後もマーケットエンタープライズは、生成AIの活用範囲拡大と高度な業務への適用を進め、社員がより創造的な業務に集中できる環境を整備していく。また、グループ全体での業務効率化と生産性向上を一層促進していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)