豊田合成、「自動二輪車用エアバッグ」開発を推進、実車試験で安全性検証

■年間約36万人が犠牲に、二輪事故対策が急務

 豊田合成<7282>(東証プライム)は6月11日、自動二輪車用エアバッグの開発を進める一環として、実車を用いた衝突試験を実施したと発表した。これまで四輪車向けに蓄積してきたセーフティシステムの技術を活かし、二輪車特有の限られたスペースにも適応可能な新型エアバッグの開発に取り組んでいる。今回の衝突試験を通じて得た知見は、乗員保護性能のさらなる向上に役立てられる予定である。

 同社は「移動するすべての人に安全を届けること」を掲げ、幅広いモビリティに対応した安全装備の開発を推進している。なかでも、世界で年間約36万人が命を落としているとされる自動二輪車の事故への対応は喫緊の課題と位置づけられている。同社の技術は、搭載スペースの制約が大きい二輪車にも対応できる点で注目される。

 衝突試験では、二輪車の正面衝突時にエアバッグがどのように展開され、乗員の身体をどのように受け止めるかが検証された。今後は、実際の交通環境下での試験やシミュレーション技術の活用を通じて、四輪車とは異なる特性を持つ二輪車の乗員保護に特化したシステム開発を加速させる方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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