BIPROGY、JR東日本に復旧支援AI提供、時系列データから故障原因をAIが推定・助言

■無線通話の自動要約など新機能も2025年度に実装予定

 BIPROGY<8056>(東証プライム)は6月10日、JR東日本(東日本旅客鉄道)<9020>(東証プライム)の在来線に向けて生成AIを活用した復旧支援システムの提供を開始したと発表。同システムは、設備障害が発生した際に時系列データを入力することで、生成AIが過去の類似事例をもとに故障原因や復旧作業を推奨する仕組みである。これにより、復旧時間の短縮や指令員の負荷軽減、指示品質の向上を実現し、鉄道保全業務のDX化に貢献する。

 背景には、少子高齢化による鉄道業界の人手不足への対応がある。JR東日本は「変革2027」に基づくDX推進の一環として、生成AIを活用した技術開発を進めており、BIPROGYもこれまでに遠隔モニタリングや踏切監視などの取り組みで実績を重ねてきた。新システムでは、学習データの必要量を抑えつつ導入対象を広げやすくし、復旧作業内容や見込時刻の提示、無線通話の文字化・要約機能の追加も予定されている。

 今後は、クラウド型映像監視や踏切メモリ遠隔監視サービスと連携し、さらなるサービス創出を目指す。BIPROGYグループは、同取り組みを「モビリティ領域」およびAIによる「市場開発」戦略の一環と位置づけ、鉄道事業者との共創を通じて輸送品質の維持と社会課題の解決に取り組む構えである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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