ネオジャパン、26年1月期1Qは主力事業好調で大幅増収増益、高進捗で通期予想上振れの可能性高まる

 ネオジャパン<3921>(東証プライム)は6月13日に26年1月期第1四半期連結業績を発表した。計画を上回る大幅増収増益だった。主力のソフトウェア事業の好調が牽引した。そして通期小幅増益予想を据え置いた。第1四半期の進捗率が高水準であり、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は4月の安値圏から急反発している。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■26年1月期1Q大幅増収増益、通期上振れの可能性

 26年1月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比18.3%増の19億96百万円、営業利益が47.6%増の6億44百万円、経常利益が39.6%増の6億54百万円、親会社株主帰属四半期純利益が41.7%増の4億47百万円だった。計画を上回る大幅増収増益だった。主力のソフトウェア事業の好調が牽引した。

 ソフトウェア事業(海外事業に含めていた子会社DELCUIの業績を当期よりソフトウェア事業に含む)は、売上高が前年同期比26.8%増の14億99百万円、営業利益が48.5%増の6億52百万円だった。売上高の内訳はクラウドサービスが34.0%増の10億29百万円、プロダクトが11.2%増の4億38百万円、技術開発が60.0%増の31百万円だった。

 クラウドサービスの売上高の内訳は、グループウェアdesknet‘s NEOクラウドが33.1%増の8億56百万円、ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuiteクラウドが64.2%増の86百万円、ビジネスチャットChatLuckクラウドが18.9%増の22百万円、その他の月額売上が8.3%減の42百万円、その他の役務作業等が217.5%増の20百万円だった。24年9月以降の価格改定やセットプランなどの効果も寄与して大幅伸長した。

 26年1月期第1四半期末時点のグループウェアdesknet‘s NEOのプロダクト累計販売実績数は前年同期比4.2%増の459.1万ユーザー、クラウドユーザー数は2.8%増の54.8万ユーザー、ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuiteのプロダクト累計販売実績数は29.1%増の42.2万ユーザー、クラウドユーザー数は42.9%増の9.0万ユーザーとなった。

 システム開発サービス事業(子会社のPro-SPIRE)は売上高が4.4%減の4億82百万円、営業利益が24.2%減の10百万円だった。人件費増加等で減益だった。海外事業は売上高が3.0倍の17百万円で営業利益が19百万円の損失(前年同期は17百万円の損失)だった。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が前期比10.8%増の80億48百万円、営業利益が7.9%増の21億06百万円、経常利益が5.7%増の21億66百万円、親会社株主帰属当期純利益が3.4%増の14億62百万円としている。配当予想は前期比2円増配の42円(第2四半期末21円、期末21円)としている。予想配当性向は40.2%となる。

 26年1月期も増益・増配予想としている。ソフトウェア事業がクラウドサービスユーザー数増加、24年9月以降のクラウドサービス価格改定や新セットプラン販売の効果などで好調に推移する見込みだ。なお中期業績目標として、28年1月期売上高94億23百万円、営業利益26億20百万円を公表した。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.8%、営業利益30.6%、経常利益30.2%、親会社株主帰属当期純利益30.6%と高水準である。通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は4月の安値圏から急反発している。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。6月13日の終値は1630円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS104円50銭で算出)は約16倍、今期予想配当利回り(会社予想の42円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS450円67銭で算出)は約3.6倍、そして時価総額は約229億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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