NSK、生成AI活用の社内アプリを初開発、品質トラブル4000件を可視化

■品質データを即座に要約、AIで知識格差を解消

 日本精工(NSK)<6471>(東証プライム)は6月23日、生成AIを活用した品質トラブル参照アプリケーションを自社開発し、同月から運用を開始したと発表した。NSKとして、生成AIを本格的に業務領域へ応用したのは初の取り組みである。同アプリは、製品開発や工程設計で発生した過去の品質トラブル約4,000件をデータベース化し、グラフによる可視化とAIによる要約機能を備える。対象は国内社員5,000人超で、知識や経験の差に左右されず直感的に情報にアクセスできる設計とした。約30秒で調べたい情報が要約表示されるなど、効率的な業務遂行を支援する。

 アプリの開発に際しては、NSKが進める中期経営計画の柱であるデジタル技術の活用方針に基づき、2024年10月から生成AIの検証を開始。半年という短期間で機能設計から本格導入に至った。アジャイル開発手法を採用し、社員の知識レベルに依存せずに活用できるよう、テーブル構造のデータ形式を維持したままAIの生成機能を組み込んだ。加えて、社内専用環境で運用することでセキュリティ対策も講じた。生成AI特有の誤生成リスク(ハルシネーション)に対しても、業務運営ルールを整備して対応している。

 今後は、営業や物流など他部門への展開を進めるほか、海外拠点での利用も視野に入れている。利用者ニーズに応じて、検索機能や回答精度の向上も図る方針だ。NSKはこの取り組みを通じて、品質マネジメントのさらなる強化と顧客対応の迅速化を推進するとともに、生成AIを活用した経営資源強化を加速させる。持続可能な社会の発展に貢献し、信頼される企業を目指す中で、同社のデジタル変革は重要な一歩となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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