ステムセル研究所、「さい帯・さい帯血」保管10万件を突破、日本初の「さい帯」保管、開始4年で実績拡大

■出生数減少の中でも需要拡大、“いのちの備え”への関心高まる

 ステムセル研究所<7096>(東証グロース)は6月24日、同社が手がける「さい帯」および「さい帯血」の保管件数が2025年3月期に累計10万件を突破したと発表した。少子化が進行し、2024年の出生数が約68万人と過去最少を記録する中、同社の細胞保管サービスは着実に利用が広がっている。同社は1999年に「さい帯血」保管を開始し、2021年からは日本初となる「さい帯」保管も展開している。

 同サービスの拡大背景には、脳性まひや自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する臨床研究の進展や、幹細胞培養上清液を活用した新たなサービスの登場がある。2023年には、保管したさい帯から「ファミリー上清」を製造し、家族が医療機関を通じて活用できる仕組みを導入。エイジングケアや再生医療の分野でも注目を集めている。これらの動きは、出産機会の減少を逆手に取り、限られたチャンスを“いのちの備え”とする需要の高まりを示している。

 同社は全国2,000超の産科施設と連携し、全国どこからでも48時間以内に搬送できる体制を整えている。厚生労働省の許可を受けた自社施設にて、液体窒素と24時間体制の監視のもと保管されており、25年間無事故の実績が信頼の支えとなっている。今後もステムセル研究所は、細胞の保管にとどまらず、その活用を視野に入れた啓発や医療連携を進め、未来医療の基盤となることを目指す。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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