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HPCシステムズ、理化学研究所にFPGAクラスタを導入、高速演算と柔軟設計を実現
- 2025/7/18 08:16
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■FPGAクラスタが量子誤り推定アルゴリズムの中核に
HPCシステムズ<6597>(東証グロース)は7月17日、理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS)プロセッサ研究チームに対し、量子誤り推定アルゴリズムの実装を支援する専用FPGAクラスタシステムを導入したと発表した。同システムには、アイベックステクノロジーが開発した高性能アクセラレーションカード「IPAC-1000」が採用されている。今回の導入は、ムーンショット型研究開発制度のもとで進められる量子誤り訂正技術の高度化を目的としており、誤り耐性型量子計算機の実現に向けた基盤構築となる。
このFPGAクラスタは、高速かつ柔軟な回路設計が可能で、従来のCPUやGPUでは困難とされる低遅延処理や大容量メモリ活用を実現している。400Gbps帯域を持つネットワークポートによりFPGA間の高速通信も可能であり、研究用の演算負荷に最適化された構成となっている。研究現場では、量子ビットの誤りを自動で検出・補正できる誤り耐性量子計算機の実現に向け、量子誤り推定アルゴリズムの精度向上が鍵となる。
理研は量子情報科学の分野で世界的な研究成果を有しており、同研究チームは産学連携を通じた実用化にも注力している。今回の導入により、HPCシステムズとアイベックステクノロジーは、構成設計から検証・運用支援まで一貫して対応し、国内の最先端量子研究を支える体制を整えた。各社は今後も協力体制を維持し、量子技術の産業応用に向けた発展に貢献していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)