JX金属、InP基板増産へ15億円投資、光通信需要に対応、磯原工場の製造工程を強化

■高速通信の鍵握るInP基板、世界的な需要増に対応

 JX金属<5016>(東証プライム)は7月23日、光通信などに不可欠な結晶材料「InP(インジウムリン)基板」の生産能力を約2割引き上げるため、茨城県北茨城市の磯原工場における設備増強を発表した。投資額は約15億円で、稼働開始は2026年度を予定している。同社は40年以上にわたりInP基板を製造しており、世界有数のサプライヤーとしての地位を確立してきた。

 InP基板は、光通信の発光・受光素子や各種センサ用途などに用いられる高機能化合物半導体であり、近年では生成AIの普及に伴うデータセンターの急増により、需要が拡大している。高速・大容量の通信を実現する素材として、次世代の情報通信基盤技術「光電融合技術」にも応用が見込まれ、同社の主力製品に次ぐ収益の柱として期待されている。

 JX金属は、2019年に策定した長期ビジョンに基づき、半導体・情報通信材料を成長戦略の中心に据えており、今回の投資もその一環と位置づける。今後も需要動向を見ながら、さらなる設備投資を検討していく方針である。なお、2026年3月期の連結業績への影響は軽微としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■地域と共に築いた「鮪解体ショー」で世界一の舞台へ  銚子丸<3075>(東証スタンダード)は、同…
  2. ■速乾・吸水機能を備えたブラ&ショーツ、11月7日から応援購入受付  グンゼ<3002>(東証プラ…
  3. 日産自動車 日産 NISSAN
    ■経営再建計画の一環として保有資産を最適化、20年間の賃貸借契約で本社機能維持  日産自動車<72…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る