メディシノバ、ALSおよび2型糖尿病治療薬候補の臨床試験が最終段階へ

■ALS対象の「COMBAT-ALSスタディ」と2型糖尿病対象のフェーズ2試験が着実に進展

 メディシノバ・インク<4875>(東証スタンダード)(外国株・米国カリフォルニア州ラ・ホイヤ)は7月24日、開発中の医薬品「MN-166(イブジラスト)」および「MN-001(タイぺルカスト)」に関する臨床試験の進捗状況を発表した。いずれの治験も患者登録が最終段階に入り、同社の中核プログラムとして重要なマイルストーンが近づいている。今後の報告会に先駆け、日本国内向けに任意で開示された。

 MN-166はALS(筋萎縮性側索硬化症)を対象とするフェーズ2/3試験「COMBAT-ALSスタディ」で、患者登録が残り一桁に到達した。並行して実施されている米国国立衛生研究所(NIH)からの助成による拡大アクセスプログラム(EAP)でも進展が見られ、最終的なトップラインデータは2026年末までに得られる見通しである。また、MN-001については、2型糖尿病による高中性脂肪血症や脂肪性肝疾患を対象としたフェーズ2試験で、患者登録完了まで残り2例となっている。

 両化合物は未治療の疾患領域を標的としており、今後の臨床結果への期待が高まる。MN-166は抗炎症作用や神経保護効果を有し、ALSや薬物依存症などに対する新薬候補とされている。MN-001は複数の作用機序による脂質異常の改善が見込まれており、NAFLDやNASHを含む疾患群に対する治療薬としての開発が進行中である。なお、同件が同社の2025年12月期業績に与える影響はないとした。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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