インテージホールディングス、主力事業堅調で大幅増益を達成、26年6月期も大幅営業・経常増益で連続増配予想

 インテージホールディングス<4326>(東証プライム)は8月5日に25年6月期連結業績を発表した。大幅増益だった。主力のマーケティング支援(消費財・サービス)事業が好調に推移し、マーケティング支援(ヘルスケア)事業とビジネスインテリジェンス事業の収益性改善も寄与した。そして26年6月期も大幅営業・経常増益で連続増配予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は順調に水準を切り上げて年初来高値更新の展開となった。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■25年6月期大幅増益、26年6月期も大幅営業・経常増益で連続増配予想

 25年6月期の連結業績は売上高が前期比3.6%増の655億71百万円、営業利益が28.9%増の42億41百万円、経常利益が16.6%増の41億31百万円、親会社株主帰属当期純利益が42.7%増の35億05百万円だった。配当は前期2円増配の45円(第2四半期末22円50銭、期末22円50銭)とした。配当性向は49.0%となる。なお25年6月期より中間配当を実施した。

 大幅増益だった。主力のマーケティング支援(消費財・サービス)事業が好調に推移し、マーケティング支援(ヘルスケア)事業とビジネスインテリジェンス事業の収益性改善も寄与した。なお特別利益に事業譲渡益14億72百万円を計上、特別損失に投資有価証券評価損6億80百万円を計上した。

 マーケティング支援(消費財・サービス)事業は売上高が10.1%増の453億44百万円、営業利益が23.7%増の14億35百万円だった。大幅増収増益だった。NTTドコモとのシナジー事業立ち上げによる先行費用の影響があったものの、パネル調査やカスタムリサーチが堅調に推移し、増収効果で吸収した。

 マーケティング支援(ヘルスケア)事業は売上高が13.3%減の124億32百万円、営業利益が25.7%増の21億33百万円だった。CRO(医療品開発業務受託機関)事業売却の影響で減収だが、インテージヘルスケアのリサーチ事業が堅調に推移したほか、CRO事業売却による収益性改善で大幅増益だった。

 ビジネスインテリジェンス事業は売上高が0.4%増の77億94百万円、営業利益が55.8%増の6億72百万円だった。売上面は前期の大型案件の反動で横ばいにとどまったが、利益面は価格設定見直しや業務効率化等の効果で収益性が改善して大幅増益だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が150億57百万円で営業利益が1億87百万円、第2四半期は売上高が169億70百万円で営業利益が15億94百万円、第3四半期は売上高が189億18百万円で営業利益が24億86百万円、第4四半期は売上高が146億26百万円で営業利益が26百万円の損失だった。

 26年6月期の連結業績予想は売上高が前期比6.8%増の700億円、営業利益が32.0%増の56億円、経常利益が33.1%増の55億円、親会社株主帰属当期純利益が8.7%減の32億円としている。配当予想については前期比3円増配の48円(第2四半期末24円、期末24円)としている。連続増配で予想配当性向は57.3%となる。

 親会社株主帰属当期純利益は前期計上の事業譲渡益が剥落して減益だが、各事業が堅調に推移して増収、大幅営業・経常増益、そして連続増配予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は年初来高値更新の展開

 株価は順調に水準を切り上げて年初来高値更新の展開となった。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。8月5日の終値は1999円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS83円80銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の48円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS867円52銭で算出)は約2.3倍、そして時価総額は約808億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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