神鋼商事の第1四半期は米自動車関税の影響などあり売上高3%減、通期で拡大を見込む

(決算速報)

■北米やインドでのサプライチェーン強化、資源リサイクル分野の拡大など重点推進

 神鋼商事<8075>(東証プライム)の第1四半期(2025年4~6月)連結決算は、米国自動車関税の影響もあり、日系自動車生産が想定より減少したことや、半導体製造装置の業界全体の回復が下期以降になる見込みなどにより、売上高は前年同期比3.1%減の1476億77百万円となり、経常利益は同17.9%減の29億38百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同32.6%減の19億82百万円となった。

 ただ、鉄鋼ユニットは自動車および建設向け需要が減少も、営業外収益の増加により増益となった。機械ユニットも電池材料の取扱量の増加や、国内子会社での電気溶解炉の取扱い増加で増益となった。

 今期の重点的な取り組みとしては、自動車関連分野での北米やインドでのサプライチェーン強化・構築、半導体分野での神商精密(株)を軸にした製品ラインナップの拡充、資源リサイクル分野での自動車パネルの増強、アルミサッシスクラップの格上げ事業化による水平リサイクル拡大、PCRへの事業領域拡大の検討、エネルギー分野でのバイオマス燃料の新商品開発、バイオマス燃料の取扱い拡大、インド市場での建機部品の取扱い拡大、などを推進している。

 今期・26年3月期の連結業績予想は5月に開示した予想に変化はなく、売上高は6370億円(前期比3.2%増)、経常利益は120億円(同2.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は92億円(同7.4%増)を継続した。当期純利益は過去最高だった23年3月期の91.9億円を上回り、3期ぶりに最高を更新することになる。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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